研究課題/領域番号 |
17320009
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
三好 博之 京都産業大学, 理学部, 教授 (60286135)
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研究分担者 |
金子 洋之 専修大学, 文学部, 教授 (60191988)
戸田山 和久 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90217513)
郡司 幸夫 神戸大学, 理学部, 教授 (40192570)
出口 康夫 京都大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (20314073)
白旗 優 慶應義塾大学, 商学部, 准教授 (00286618)
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キーワード | ゲーデル / ラッセル / プラトニズム / フレーゲ / ブラウワー / 反実在論 / プロセス / スコット領域 |
研究概要 |
金子は、第一にフレーゲとブラウワーにおける証明概念の比較研究、第二に、ダメットのUndecidabiltyという概念を軸にして、反実在論のプログラムにおいて計算の概念がどのように作用しているかの解明を行った。戸田山は、ゲーデルについて、そのテキストを通時的に辿ることによって、彼の「プラトニズム」が脱神話化できることを示した。またラッセルについて、パラドクスの発見から『プリンキピア・マテマティカ』に至る発展の中で、「置き換え理論」が果たす役割を明らかにした。岡本は、自然と言語の双方にまたがる「相互作用」「プロセス」の概念を確立すること、特に、そうしたプロセスのうちに成立するシンボル的「表現」関係の分析を行い、その哲学的含意を明らかにした。白旗は、第一に、クライゼルの無反例解釈についてのサーベイを行った。第二に、高階アフィン論理の体系から、直観主義論理でのトポスにあたるようなものが構成できないか考察した。三好は計算と物理学・時間論との関わりについて考察を行った.出口は物理学、言語学、心理学、経済学といった個別科学の内実に踏み込んだ数理科学の研究、華巌思想に関連する東洋の古典思想・現代哲学に対する現代論理学の観点からの分析を行った。郡司は、論理的矛盾を柔軟に回避したシステムを力学系で表現し、それが階層間相互作用を実現しながら、同時に階層の独立性を担保することを示した。檜垣は、研究に関しては、従来行ってきた、フランス現代思想をべースにした生命論的な議論を考察し、特にそれを生政治学などの権力論的な方向に広げながらいくつかの成果を問うた。深尾は、てんかん発作における意識障害と解離ないしヒステリーにおけるそれを比較して、そのメカニズムの異同について分析し、この理論の妥当性および将来的可能性について検討した。
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