研究課題
19年度は当初設定したトピック「朝鮮半島における仏教と儒道二教の対立と融和」の問題を佐藤錬太郎、〓和順の両研究分担者が手がけたが、今年度中にトピックについて論文としての形ではまとめ上げるに至ってはいない。ただし、儒教については〓研究分担者は『論語』の基本思想について著作を上梓し、佐藤研究分担者は陽明学についての成果論文がある。研究代表者は、昨年度から引き続き日本仏教における唱導の一形態としての直談の所産としての『法華経直談鈔』についての検討を行い、同時に設定トピックの「日本における仏教と神祇信仰」の問題を主として神仏習合の視点から検討を行った。この成果は次年度において成果論文としてまとめることになる。また、細田研究分担者は、インド仏教における『雑阿含』研究と『ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッド』研究に住持し、吉水研究分担者は仏教論理学との関わりでクマーリラ研究に従事した。また、2007年8月末から9月5日にかけて、フランス国立高等研究院(EPHE)の宗教学部門教授、Rotermund O. Hartmut博士を研究協力者として招聘して共同研究と研究発表会を開催した。同博士はImages des Occidentaux dans le Japon de l're Meijiというタイトルの発表において、明治維新の前提となる日本近世の倫理、宗教について示唆に富む見解を披瀝し、極めて有益であった。
すべて 2007
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『在家仏教』 第669号
ページ: 30-45
『山根幸夫教授追悼記念論叢 明代中国の歴史的位相』下巻(汲古書院)
ページ: 505-528
B. Kellner, H. Krasser, H. Lasic, M. T. Much, H. Tauscher(eds.): Pramaa. nakiirti. h, Papers Dedicated to Ernst Steinkellner on the Occasion of his 70th Birthday(Wiener Studien zur Tibetologie und Budddhismuskunde 70)
ページ: 1079-1103