研究課題/領域番号 |
17320013
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤井 教公 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70238525)
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研究分担者 |
佐藤 錬太郎 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40196291)
細田 典明 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00181503)
〓 和順 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (20202393)
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キーワード | 談義 / 陽明学 / 禅 / 法華経直談鈔 / 仏種 |
研究概要 |
最終年度である平成20年度は、研究分担者全員と7月、9月、21年3月の3回に亘って成果についての打ち合わせ会議をもち、「東アジア文化圏における宗教的対立と融和」に関して大きな一つの共通認識を形成することに務め、それぞれの専門領域において認識を深めた。その結果は本年度中に形ある成果としてはまとめられるには至っていないが、近い将来、研究分担者それぞれの立場から上記テーマに関して東アジアの宗教思想について提言が行われるはずである。 研究代表者は、年度前半に唱導の一形態としての直談物、『法華経直談鈔』についての検討を行い、これを二つの国内学会において発表した。細田研究分担者は、前年度に続いてインド仏教における『雑阿含』研究とに従事し、〓研究分担者は中国哲学全体について学会展望を行い、これを発表した。佐藤研究分担者は陽明学についての成果論文があり、また禅と武道についての著作を刊行した。 また、2008年7月25目から8月2日にかけて、フランス国立高等研究院(EPHE)の宗教学部門教授、Jean-Noel Robert博士を研究協力者として招聘して研究発表会を開催した。同博士は「言語と宗教」というテーマで発表し、言語のもつ普遍性と特殊性が宗教によってどのような意義が賦与されているかについて興味深い見解を提示し、それについて全員で討議した。 さらに、研究代表者は2009年3月10日から16日にかけて、フランス国立高等研究院を訪れRobert博士ほかスタッフとこれまでの成果について総括的検討を行い、発展的テーマとして東アジア宗教文化圏におけるシンクレティズム研究の可能性について賛意を得た。
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