研究概要 |
本年度は文献の収集、現地調査、国際学会の開催、バクティ研究会の開催を行った。 (1)文献の収集-各研究者が個々の専門領域を超えて、バクティ運動に関する共通の理解と知識を共有するために必要とされる研究書の収集を行った。 (2)研究分担者の沢井が、インドのシュリンゲーリにおける伝統的な聖者シャンカラにたいするバクティ信仰のあり方に関して、現地調査を行った。 (3)第11回国際マハーラーシュトラ会議を8月22-24日に東京で開催し、島および研究協力者の小磯がマハーラーシュトラのバクティに関する研究発表を行い、内外の研究者との意見交換を行った。なお、この国際会議での報告は、インドのManoharから、英文の論文集として発刊されることとなっている。 (4)バクティ研究会を二回開催し、Sakata, T.and Shima, I.,eds, Historical Development of the Bhakti Movement in India : From Alvar to Caitanyaに寄稿予定の原稿について討議を行った。そのときの発表内容は以下の通りである。 第六回バクティ研究会(9月24日、金沢市角間町金沢大学文学部L207演習室) 榊和良「内なる神を知る歓喜-ナータ派における念想によるバクティ」 池邊宏昭「Madhvaのバクティ理論の源泉について」 第七回バクティ研究会(2月4日、拓殖大学 文京キャンパス) 石飛貞典「テンガライ派とヴァダガライ派の救済論」 木村文輝「ラーマーヌジャにおける解脱への階梯」 各発表者は、研究会での討議・批判を受けて、現在、提出原稿の再検討を行っているところである。
|