研究概要 |
本年度は文献の収集、バクティ研究会の開催、研究成果の刊行のための原稿の収集を行った。 (1)文献の収集--各研究者が個々の専門領域を超えて、バクティ運動に関する共通の理解と知識を共有するために必要とされる研究書の収集を行った。 (2)バクティ研究会を二回開催し、Sakata, T. and Shima, I., eds, Historical Development of the Bhakti Movement in India : From Alvar to Caitanyaに寄稿予定の原稿について討議を行った。そのときの発表内容は以下の通りである。 第八回「バクティ研究会」(7月8日(土)、拓殖大学 文京キャンパス) 島 岩「『ジュニャーネーシュヴァリー』(6-12章)に見られるバクティの特徴」 小磯千尋「トゥカラームのバクティ--その神秘主義的アプローチ」 頓宮 勝「宗教的浄化作用としてのバクティの分析」 澤井義次「ヒンドウー教のバクティと神秘主義の接点」 第九回「バクティ研究会」(9月30日(土)、金沢市角間町金沢大学文学部 L207演習室) 引田 弘道「パーンチャラートラ文献に見るバクティの用例」 山下博司「ヴァッララール(聖ラーマリンガル)-バクティのもう一つのかたち-」 島 岩「『アヌバーシュヤ』に見られるバクティについて」 (3)研究成果はSakata, T. and Shima, I., eds, Historical Development of the Bhakti Movement in India : From Alvar to Caitanyaという形で南アジア学会の研究叢書の一つとしてインドのManoharからの出版が決定しており、上記の研究会での発表をもとに、現在、10を越える原稿が集まり、それらに関してはすでに英文の校閲もほぼ終了したところである。
|