研究課題/領域番号 |
17320014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
印度哲学・仏教学
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研究機関 | 東北大学 (2007) 金沢大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
山下 博司 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (20230427)
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研究分担者 |
坂田 貞二 拓殖大学, 商学部, 教授 (80109751)
澤井 義次 天理大学, 人間学部, 教授 (30178826)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | ヒンドゥイズム / 中世 / バクティ / 恩寵の宗教 / 神秘主義 / サンスクリット語 / タミル語 / ヒンディー語 |
研究概要 |
本研究計画は、紀元後7,8世紀頃から展開するインドにおけるバクティ運動を、その中世的局面に焦点を当て、地方的展開をじゅうぶん考慮しながら、ヒンドゥイズムにおけるバクティの問題を考察するものである。必然的に、扱う文献はサンスクリット語に限らず、ヒンディー語やタミル語にも及ぶことになる。我々は、研究協力者等にも呼びかけ、東京と金沢において計5回の研究会(バクティ研究会)を開き、のべ13人による研究発表を行い、活発な質疑応答と意見交換により、最新の研究成果を相互に共有することができた。地域的・言語的に極めて多岐にわたる本研究プロジェクトのような場合、このようなプロセスは必須であり、地道に知識と情報を共有する場を設ける積み重ねこそが、当該課題に関する全体的な知見を形作る上で極めて重要である。このような試みは従来のインド思想史研究では稀なことであり、その成果をさらに大勢の研究者と分かち合うことが、研究のさらなる進展にとって不可欠である。 以上の認識から、最終年度には、1回の研究会に加え、2回にわたって研究報告書の作成のための編集会議を設け、研究プロジェクトの趣旨と成果を最大限に反映する報告書の編集を行った。最終年度開始直後に死去した旧研究代表者・島岩金沢大学教授の研究構想を再確認し、それを活かすためにも編集会議の開催は必須の手続きであった。報告書は、本研究に携わった研究代表者、研究分担者、研究協力者、および研究会に参加し報告いただいた研究者の論攷に、旧研究代表者の島岩教授の論文を加え、その国際的な意義を考慮して英文による論文集とした。 本論文集は、必要な改訂を施した上、日本南アジア学会の英文研究叢書の1巻として、近くインドより出版する計画である。
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