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2007 年度 実績報告書

接触空間における危機と共生の文化研究-海港都市・神戸と文化混淆の諸経験

研究課題

研究課題/領域番号 17320021
研究機関神戸大学

研究代表者

緒形 康  神戸大学, 大学院・人文学研究科, 教授 (40194427)

研究分担者 嘉指 信雄  神戸大学, 大学院・人文学研究科, 教授 (20264921)
田中 康二  神戸大学, 大学院・人文学研究科, 准教授 (90269647)
樋口 大祐  神戸大学, 大学院・人文学研究科, 准教授 (90324889)
濱田 麻矢  神戸大学, 大学院・人文学研究科, 准教授 (90293951)
キーワード接触空間 / 東アジア / 海港都市 / 一九三〇年代 / 神戸 / 植民地 / 複数文化 / 東洋史
研究概要

最終年度の本年は、共同研究の研究成果を学術論文集にまとめる活動を中心にすえた。
研究を進める中で、仁川、釜山、ソウル(韓国)や青島、上海、広州、台北(中国・台湾地域)等と神戸が有した接触空間のネットワークが、複数文化の共生の技法を生み出す上で、長崎や横浜とのネットワークと並んで重要であることが明らかになった。学術論文集は、そうした東アジア海港都市のネットワークが大きな社会的・文化的な役割を担った一九三〇年代を取り上げ、総力戦・戦時動員体制・ファシズムといった様々な位置付けがなされてきたこの時代を新しい視点から再考した。
その内容は、大きく二つの部門に分かれる。
第一部は、接触空間の典型的な場所である海港都市・神戸を事例に一九三〇年代の文学を新しい視角から再検討した論考二編と、日本の三〇年代思想を政治史の変遷や欧米のポストモダン思想を念頭に置きながら再考した論考二編より成る。
第二部は、一九三〇年代の東アジア(中国大陸,植民地朝鮮と台湾)における文化の接触と領有に向けた様々な試みを、帝国日本の諸問題と有機的に結び付けながら考察する論考六編より成る。
こうした内容を持つ学術論文集は『一九三〇年代と接触空間-ディアスポラの思想と文学』と題して双文社出版から2008年3月に公刊された。他に、中山大学・神戸大学・台湾海洋大学により2007年12月5日〜7日、中山大学珠海キャンパス国際学術交流中心で開催された国際シンポジウム「東アジア海港都市の文化交流」に参加し、研究代表者と研究分担者2名が報告発表を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 孫文・熊楠の「アジア主義」2007

    • 著者名/発表者名
      緒形 康
    • 雑誌名

      『孫文と南方熊楠』

      ページ: 220、233

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 若きジェイムズにおける現象学的領野の開示(1)2007

    • 著者名/発表者名
      嘉指 信雄
    • 雑誌名

      愛知 19

      ページ: 35、56

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 再論厳復与籌安会問題2007

    • 著者名/発表者名
      緒形 康
    • 雑誌名

      『"東亜海口城市的文化発展"国際研討会会議論文集』

      ページ: 43、64

    • 査読あり
  • [学会発表] 火野葦平在「広東」-小説『花の命』における中国人少女の「記憶」をめぐって-2007

    • 著者名/発表者名
      樋口 大祐
    • 学会等名
      "東亜海口城市的文化発展"国際研討会
    • 発表場所
      中国中山大学
    • 年月日
      2007-12-05
  • [図書] 一九三〇年代と接触空間-ディアスポラの思想と文学2008

    • 著者名/発表者名
      緒形 康(編)
    • 総ページ数
      249+iii
    • 出版者
      双文社出版
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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