研究課題
本年度については7月、10月、12月と、3回の打合せ会を含めた会合を持った。前年同様に、演劇史、美術史、音楽史、建築史、文化資源学等の多様な領域の研究者が参加しているため、各学問領域での研究状況についての共通的な理解を深め、今後の共同研究の方針をより具体的、実際的にすることに努めた。今年度も研究会においては、積極的に専門的な助言を得るようにして、さまざまな角度からの検討が可能となるように取り組んだ。7月には京谷啓徳による明治36年の活人画について、またグラフィックデザイナーの川畑直道氏による演劇・劇場ポスターについての話題提供があった。ついで、10月の研究会では、早稲田大学客員研究員川崎賢子氏がビデオ資料を活用しながら、少女歌劇団として活動を開始して長い歴史を誇る「宝塚」に関連して、また大阪大学大学院生の正木喜勝氏が、村山知義らが大正期に結成した「心座」と舞台美術について、それぞれ話題を提供し、いずれにおいても、活発な議論が行われた。12月の研究会においては、京都造形芸術大学の林洋子氏が藤田嗣治と舞台美術との関係について、梅宮弘光は遠山静雄の舞台照明の活動年譜(未定稿)を用意するとともに、専門の建築家川喜田煉七郎の劇場計画について、さらに五十殿は大正期新興美術運動の関係者(神原案等)が昭和初期に関係した人形劇や舞台美術研究会等の舞台に関わる活動について話題を提供した。本研究においては、領域横断的な研究対象であることをつねに意識したアプローチをとり、研究会等を行う予定である。研究分担者の話題提供が始まり、各自の研究成果を検討することになる。
すべて 2007 2006
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彷書月刊 23・3
ページ: 2-5
文芸研究 101号
ページ: 1-24
聖徳大学言語文化研究所 論叢 14号
ページ: 151-194
美術フォーラム21 13号
ページ: 55-60
西洋美術研究 12号
ページ: 123-138
近代日本デザイン史
ページ: 166-183