研究課題/領域番号 |
17320030
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
圀府寺 司 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50205340)
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研究分担者 |
永田 靖 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80269969)
伊東 信宏 大阪大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (20221773)
井口 壽乃 埼玉大学, 教養学部, 助教授 (00305814)
加須屋 明子 国立国際美術館, 学芸課, 主任研究官 (10231721)
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キーワード | 中東欧 / モダニズム / 越境 |
研究概要 |
平成16年度から準備をしてきた「モダニズムと中東欧の近代芸術」研究会(MCE : Modernism Central- & East Europe)を本格的に始動させ、およそ隔週のペースで研究分担者、学外の研究者、若手研究者ならびに大学院生による研究発表とそれに関する討論を行ってきた。また、この研究会が中心となって準備を進め、10月30日、31日の両日にシンポジウムを開催した。この国際シンポジウム「中東欧の近現代芸術-美術・建築・音楽・演劇-」には、ポーランド、ロシア、ハンガリー、ブルガリア、イギリス、アメリカ合衆国、日本国内から計14名の研究者を招き、研究分担者がこれに加わる形で行った。研究領域は美術史、演劇学、音楽学にわたる学際的性格のものである。このシンポジウム開催により、研究の推進とともに国際的・学際的なネットワーク拡大という本年度の目的は概ね達せられたと考えられる。 このシンポジウム開催前の9月に、本研究グループを中心として『アヴァンギャルド宣言-中東欧のモダニズム-』(井口壽乃、圀府寺司編三元社)を刊行した。本書は中東欧の芸術家によるアヴァンギャルド宣言を集め、それらを分担して翻訳したものであり、研究グループとそれに協力する研究者が翻訳にあたるとともに解説と小論文を執筆した。本書に収録された宣言文は、ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、セルビア・モンテネグロ、クロアチア、スロヴェニア、ドイツ、オランダにおいて出されたもので、これらのうちほとんどが日本で初めて紹介されるものである。 また、研究分担者の加須屋明子が国立国際美術館ほかにおいて展覧会「転換期の作法 ポーランド、チョコ、スロヴァキア、ハンガリーの現代美術」を共同企画した。本研究は、展覧会準備段階でカタログ執筆者や作家などを招聘するなど、この展覧会とも協力して成果を発表した。
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