研究課題
中東欧諸芸術を、その本国との連携を強めながら学際的に研究するという目的は、各研究者がポーランド、チェコ、ハンガリー、ブルガリア等のフィールドで行ってきた調査研究、ならびに本国の研究者との協力によって達成されてきた。具体的には以下にあげた日本語ならびに外国語の研究論文、学会発表、著書によって、本研究の四年間の成果は十分に発表されてきたといえよう。また、現在、執筆中の研究成果もいくつかあり、今後数年間にもさらなる成果の公表が期待できる。研究成果はいずれも各国の地域研究的な芸術研究にとどまらない。圀府寺、加須屋はポーランド美術における諸相をその国際的な関係、コンテクストの中で研究してきたし、井口はチェコのデザインについて、伊東はブルガリアなどの音楽活動について、永田はロシアと日本の演劇について、いずれもグローバルなモダニズムのあり方を問い直す姿勢から研究を結実させてきた。実際、これらの研究は、従来の芸術研究において視野の外にありながら実はモダニズムの根幹に関わっていた現象の多くを掘り出してきた。それらの研究成果は、本研究が目指した「モダニズム的な芸術観の見直し」を具体的知見、情報を提示するものとなっている。その意味で、今後続いていくべき研究に適切な方向を示したといえるであろう。また、本研究に関わった大学院生の中には現在、中東欧諸国に留学して研究しているものも何名かおり、今後の研究の担い手となっていくことが期待できる。
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日本学術振興会 人文・社会科学振興プロジェクト研究「芸術とコミュニケーション」報告書 (印刷中)
西洋美術研究 14
ページ: 121-137
演劇フォーラム(韓国語)
ページ: 193-209
テキストの生成と変容
ページ: 19-31
ページ: 8-11
Parlando 50. V-folyam
ページ: 7-10
デザイン史学 6
ページ: 87-105