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2008 年度 実績報告書

イスラーム・ガラスと中世および近世日本ガラスの比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 17320037
研究機関(財)中近東文化センター

研究代表者

真道 洋子  財団法人中近東文化センター, 学術局, 研究員 (50260146)

研究分担者 井上 暁子  財団法人中近東文化センター, 学術局, 研究員 (70425445)
キーワードイスラーム・ガラス / 日本近世ガラス / 考古学 / ラーヤ遺跡 / フスタート遺跡
研究概要

本課題研究の最終年度となる本年度は、イスラーム・ガラスと日本ガラスの双方の総括ができるように資料を整備すると同時に、国内外各地で資料調査を行った。
イスラーム・ガラスに関しては、真道が中心になり、エジプトのラーヤ遺跡から出土した8〜11世紀のガラスの詳細な検討を行った。とくに、報告書作成のために、研究協力者の協力を得て遺物の化学分析および実測図作成、写真撮影などの作業に重点を置いた。この結果、イスラーム・ガラスの化学組成の変容、様式の変化などを明らかにすることができた。さらに、ラーヤ遺跡出土品の年代的な位置づけを確認するために、早稲田大学が所蔵する7〜14世紀のフスタート遺跡出土ガラスとラーヤ遺跡出土ガラスを比較し、イスラーム・ガラス全体の編年研究を進めた。
日本のガラスに関しては、長崎、仙台城などの出土ガラスの調査を行い、近世におけるヨーロッパから日本へのガラスの流入を示す考古学的出土品を実地調査した。同時に日本各地で発見されているガラス資料の情報収集を行った。さらに、文献史料からの研究として、井上がケンブリッジ大学の図書館にて日本の近世および近代のガラス製造に関する古文書の史料調査を行った。この結果、新資料と新事実が明らかとなり、その一部を、日本ガラス工芸学会誌に発表した。
ガラス器が日常生活の中に深く広く浸透していたイスラーム世界と、焼物の文化が中心でガラス器が舶来品としての特別な位置を占めていた日本では、明らかにその用いられ方が異なっていた。ガラスを通じて両文化を比較することで、異なる文化の諸相を明らかとすることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 興業社と官営品川硝子(1)-建築と設立背景をめぐって2009

    • 著者名/発表者名
      井上暁子
    • 雑誌名

      GLASS 53

      ページ: 10-31

    • 査読あり
  • [学会発表] ガラスにみるイスラーム時代エジプトの物質文化と東西交流〜エジプトにおける発掘調査の成果から〜2008

    • 著者名/発表者名
      真道洋子
    • 学会等名
      第1回岩手イスラーム考古学研究会
    • 発表場所
      北上市生涯学習センター
    • 年月日
      2008-05-31
  • [学会発表] ガラスのシルクロード つくる・ひろがる・つかう2008

    • 著者名/発表者名
      真道洋子
    • 学会等名
      日本ガラス工芸学会シンポジウム『ガラスのシルクロード』
    • 発表場所
      古代オリエント博物館
    • 年月日
      2008-05-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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