研究課題/領域番号 |
17320038
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中山 昭彦 北海道大学, 大学院文学研究科, 教授 (80261254)
|
研究分担者 |
武田 雅哉 北海道大学, 大学院文学研究科, 教授 (40216908)
佐藤 淳二 北海道大学, 大学院文学研究科, 助教授 (30282544)
応 雄 北海道大学, 大学院文学研究科, 助教授 (50322772)
押野 武志 北海道大学, 大学院文学研究科, 助教授 (70270030)
水溜 真由美 北海道大学, 大学院文学研究科, 助教授 (00344531)
|
キーワード | 女性表象 / 機械としての身体 / 断片化される身体 / ジェンダー / ヌーベル・ヴァーグ / モダニズム文化 / マッチョイズム |
研究概要 |
2年目の今年度は、1年目の基礎作業をもとにして、日本、中国、フランスにおける視覚文化と活字文化についての各担当領域の研究を進展させた。特に日本とフランスの1920〜50年代に関しては、シンホジウムを開催し、論文集を刊行した。その具体的な内容は以下の通りである。 1)平成18年6月2日、パリ第9大学において、INALCO(フランス国立東洋言語文化研究所)と本科研費との共催によるシンポジウム「加工/仮構される身体--ロボット・女性表象・断片の政治学」を開催した。科研費の研究代表者および研究分担者のうち、中山、佐藤、水溜が研究発表を行い、押野が総合司会を、応がディスカスタントをつとめた。 2)シンポジウムで示された研究成果をもとに、論集『機械=身体のポリティーク』を刊行した。その中には押野による「モダニズム文学と『破砕される身体』」、佐藤による「<差異>の身体=機械学」、中山による「光の使者=成瀬巳喜男」、水溜による「日本の<怒れる若者>と女性身体をめぐる闘争」の計4本の論文と、応によるコメント「『亡霊』に出会ったとき」が収録されている。 3)この他に毎月、研究会を開催し、ジャン=リュック・ゴダールおよびエリック・ロメールの視覚的表現の1950〜70年代の展開には、日本の小津安二郎や成瀬巳喜男の30年代以来のものと共通性があり、それが女性表象に一定の影響を及ぼしていること。また小津と成瀬のそうした側面が、20年代以来のモダニズム文学、文化と密接な繋がりがあること。更に中国における70年代以降の女性表象が、日本の特に50年代の日活文芸映画路線の影響を色濃く受けていることなどを明らかにした。
|