研究課題/領域番号 |
17320050
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
土屋 勝彦 名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (90135278)
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研究分担者 |
田中 敬子 名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (70197440)
沼野 充義 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (40180690)
谷口 幸代 名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (50326162)
山本 明代 名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (70363950)
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キーワード | 越境文学 / クレオール / 移民文学 / マイナー文学 / 脱領域性 / バイリンガル / 世界文学 |
研究概要 |
近年の世界の文化活動は、グローバリゼーションとローカリゼーションという両極の中で揺れ動いてきたが、そうした潮流に新風を吹き込む越境的な文化活動に注目し、とりわけ文学をフィールドとする作家たちのトランスカルチュラルな活動を総合的に研究することが本研究の目的である。英語圏、ドイツ語圏、ロシア語圏、東欧、日本語圏における過去および現在の越境作家たちの歴史的、社会文化的な役割とその方向性を考察し、今日の「越境文化」を支える彼らの文化的営為の諸相を明らかにしたい。今年度は、各自の個別的な研究のほか、多和田葉子、デビット・ゾペティ、毛丹青、アーサー・ビナードを招待して「越境作家フォーラム」を開催した。中央大学文学部主催の国際コロキウム「日本像-比較文化学の観点から」に参加し発表したほか、Pfeiferova氏の講演会「移民文学への寄与-Libuse Monikovaの作品」とFedermair氏の講演会「言語遊戯とインターカルチュラリティ」を開催し討論を行い、さらにトルコ人ドイツ語越境作家Dilek G〓ng〓r氏の朗読会と討論会を開催した。また、神戸大学国際文化学部にて、国際研究フォーラム「未来への回帰-ナショナリズムと越境」(「越境と多文化」プロジェクト主催)に参加、発表し、シンポジウム「境界を引く・境界を越える-ナショナリズムと越境」(阪神独文学会主催)にも参加し発表した。いずれも各文化圏における越境文学の現況と研究動向について、意義深い研究と討論を行い、知見を深めることができた。また、ドイツ語圏の越境作家たちへのインタヴューを行い、関係文献の収集と整理も行った。
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