研究課題/領域番号 |
17320052
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
小林 章夫 上智大学, 文学部, 教授 (20103773)
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研究分担者 |
永富 友海 上智大学, 文学部, 助教授 (60305399)
高橋 和久 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (10108102)
高岸 冬詩 首都大学東京, 基礎教育センター, 助教授 (20248917)
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キーワード | 翻訳 / 日本語 / 外国語 / 対話 / 読書体験 / 批評 |
研究概要 |
1)研究初年度は、メンバー各人が、それぞれの役割を果たすべく、国内外での図書館調査をおこなった。 1.メンバーの高橋和久は、平成17年夏に神戸大学図書館で史料調査をおこなった 2.同じく永富友海は、平成17年9月9日〜14日にかけて、カナダのプリンス・エドワード島にあるモンゴメリ博物館で史料収集をおこなうと同時に、現地での聞き取り調査をおこなった。 3.代表者の小林章夫は、平成18年2月末に、同志社女子大学の図書館で、文献調査をおこなった。 2)当研究は教育の場での実践効果をあげることがひとつの目的であるため、可能な範囲で授業カリキュラムとの連動をはかった。 1.研究代表者の小林章夫は、上智大学において、翻訳講義の輪講を実践するため、その準備にあたった。 2.メンバーの高岸冬詩は、主にアイルランド詩を題材にとり、詩の言語と翻訳の問題に焦点をあてた演習をおこなった。 3.平成17年12月9日、上智大学において永富が担当している英文学科1年生のインテンシヴ・リーディングのクラスに作家の恩田陸さんをお招きした。それに先立って、恩田さんの『夜のピクニック』を対象学生に配布し、学生の読書体験を問う設問なども含めた読後アンケートを、高橋、高岸、永富で作成した。また平成17年8月13日、10月21日に、恩田さんをまじえた事前準備をおこなった。当日は、アンケートの結果を中心に、恩田さんと学生との間でのインタラクティヴな対話の場を設けた。高校生を主人公とする『夜のピクニック』という作品が、読書体験の比較的乏しい学生にとっても読みやすく、また通常は作品の後ろに隠れて見えない作家の存在に直に触れるという体験は、少なからぬ学生に読書の悦びを与えてくれたようで、そのことは、学期末のアンケートからもうかがえた。
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