研究課題/領域番号 |
17320069
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
湯沢 質幸 筑波大学, 人文社会科学研究科, 教授 (90007162)
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研究分担者 |
沼本 克明 広島大学, 教育学部, 教授 (40033500)
小倉 肇 関西学院大学, 文学部, 教授 (00091596)
清水 史 愛媛大学, 法文学部, 教授 (80170984)
二戸 麻砂彦 山梨県立女子短期大学, 文学部, 教授 (60172730)
岡島 昭浩 大阪大学, 文学部, 助教授 (50194345)
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キーワード | 日本漢字音 / データベース / 古辞書 / 漢和辞典 / 小玉篇 / 漢字音資料 |
研究概要 |
本年度は、本研究の研究期間である4年間さらにはそれ以降における日本漢字音のデータベース化のために、その基礎的な作業を行った。また、その過程において、今後の研究にとって不可欠な新たな計画にも着手した。 1 日本漢字音の研究資料として極めて有用な古辞書から、『倭玉篇』を選定し、近い将来におけるそのデータベース化のための基礎作業を行った。すなわち、一つのケーススタディとして『倭玉篇』のキリシタン版と言うべき『落葉集』「小玉篇」のデータベース化に着手した。なお、もとより本作業の成果は、それ独自においてもデータベースとしての価値を持っているので、日本漢字音史研究の発展に寄与するはずである。 2 ソフトの見直しと拡充を行った。本研究着手以前に作成したデータ処理ソフトは一応の水準に達していたが、研究者と協力者及びソフト開発業者が協力して点検し、当初意図していたソフトをほぼ完成することができた。 3 本研究着手以前に開発したソフトは、『聚分韻略』を基盤としつつ常用漢字や人名漢字を加えたものの処理を行うものなので、日本漢字音研究に関わりの深い、韻書の漢字の大半を既に内に持っていた。しかし、一方ではJIS第二水準漢字の相当数を含んでいなかったので、日本漢字音はもとより、漢和辞典の編集にあって本データベース利用における実用的価値が必ずしも高いとは言えなかった。そこで、今後における利用価値を高めるために、今年度は第二水準の漢字の内の未入力漢字の入力を行い、これを完成させた。 4 充実した日本漢字音データベースを造っていくための基盤作りとして、東京・京都・仙台等日本各地の図書館や社寺等において漢字音資料の発掘や調査収集等を行い、それに基づく日本漢字音関係の論文等を公にした。
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