日本漢字音データベース(大字音表)の再構築と実用化に向けての実践的研究

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 17320069
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 日本語学
• 研究機関: 京都女子大学 (2007-2008); 筑波大学 (2005-2006)
• 研究代表者: 湯沢 質幸 京都女子大学, 文学部, 教授 (90007162)
• 研究分担者: 沼本 克明 安田女子大学, 文学部, 教授 (40033500) ; 小倉 肇 関西学院大学, 文学部, 教授 (00091596) ; 清水 史 愛媛大学, 法文学部, 教授 (80170984) ; 二戸 麻砂彦 山梨県立大学, 国際政策学部, 准教授 (60172730) ; 岡島 昭浩 大阪大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (50194345) ; 佐々木 勇 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (50215711) ; 肥爪 周二 東京大学, 大学院・人文社会研究科, 准教授 (70255032) ; 蒋 垂東 文教大学, 文学部, 教授 (60327020)
• 研究期間 (年度): 2005 – 2008
• キーワード: 日本漢字音 / データベース / 字音表 / 韻鏡 / 聚分韻略 / JIS / 第二水準 / 蒙求

研究概要

成果の中心は次の4点にまとめられる。
(1) 既に実験的に研究開発し終えた、日本漢字音データベース(大字音表)の根幹となるソフト及びデータについて、それが実用に十分耐えうるかどうかを実践形式を取り入れて検証したこと。
(2)((1)を踏まえて)実用に耐えうるソフトの完成度を高めるとともに、それにのっとって日本漢字音研究における基礎中の基礎となる韻鏡データを実用に耐えうるまでに再構築し、一定の完成度に達したデータベースを作成したこと。
(3) 将来における大字音表の発展・拡充を目指した基礎的な調査、研究作業を行うことができたこと。すなわち、近い将来における大字音表への複数資料の字音データ掲載を目指して一部資料について日本漢字音の整理を行えたこと。また、同様に、日本漢字音資料の発掘や調査、及び研究を行えたこと。
(4) 国内外の漢字音研究者の研究の便宜を図って、実用に耐えうる『韻鏡』データを載せた日本漢字音データベースをインターネット上に公開したこと。

研究成果

• [雑誌論文] 仮名書き法華経の陀羅尼について (2009)
  • 著者名/発表者名: 沼本克明
  • 雑誌名: 安田女子大学大学院紀要 6号 ページ: 1-18
  • 査読あり
• [雑誌論文] 日韓韻書比較考 (2009)
  • 著者名/発表者名: 湯沢質幸・李承英
  • 雑誌名: 韓国日本学報 71輯 ページ: 111-124
  • 査読あり
• [雑誌論文] 日本における訓点資料の展開 (2008)
  • 著者名/発表者名: 沼本克明
  • 雑誌名: 訓読論 ページ: 123-150
• [雑誌論文] 二巻本色葉字類抄の同音字注 (2008)
  • 著者名/発表者名: 二戸麻砂彦
  • 雑誌名: 山梨県立大学国際政策学部紀要 3号 ページ: 1-21
  • 査読あり
• [雑誌論文] 日本漢音と閔南方言-中古鼻音声母非鼻音化を中心に- (2008)
  • 著者名/発表者名: 蒋垂東
  • 雑誌名: 言語と文化、創立二十周年記念号 ページ: 44-69
• [雑誌論文] 近世中期における儒書唐音音読論 (2008)
  • 著者名/発表者名: 湯沢質幸
  • 雑誌名: 女子大国文 147号 ページ: 11-27
  • 査読あり
• [雑誌論文] 中近世における韻鏡と呉音漢音 (2007)
  • 著者名/発表者名: 湯沢質幸
  • 雑誌名: 國學院雑誌 108巻-11号
• [雑誌論文] 『七音略』『韻鏡』の構造と原理(IV) (2007)
  • 著者名/発表者名: 小倉肇
  • 雑誌名: 日本文藝研究 58巻-4号 ページ: 1-22
  • 査読あり
• [雑誌論文] 清末の日本語会話書『東語簡要』 (2007)
  • 著者名/発表者名: 蒋垂東
  • 雑誌名: 日本語言文化研究 7号 ページ: 70-82
  • 査読あり
• [雑誌論文] 『七音略』『韻鏡』の構造と原理(III) (2007)
  • 著者名/発表者名: 小倉肇
  • 雑誌名: 日本文藝研究 58巻3号 ページ: 1-23
  • 査読あり
• [雑誌論文] 日本の韻書と韓国の韻書 (2007)
  • 著者名/発表者名: 湯沢質幸・李承英
  • 雑誌名: 韓国日本学報 71輯 ページ: 111-124
  • 査読あり
• [雑誌論文] 今昔物語集のK入声音「装束」 (2007)
  • 著者名/発表者名: 二戸麻砂彦
  • 雑誌名: 山梨県立大学国際政策学部紀要 2号 ページ: 1-21
  • 査読あり
• [雑誌論文] 近世中期韻学における唐音 (2007)
  • 著者名/発表者名: 湯沢質幸
  • 雑誌名: 文言言語研究 51号 ページ: 83-104
  • 査読あり
• [雑誌論文] 『日本館訳語』に反映した日本語のウ列母音 (2007)
  • 著者名/発表者名: 蒋垂東
  • 雑誌名: 大東文化大学フォーラム 13号 ページ: 21-29
• [雑誌論文] 中古漢語音韻学史小考 (2006)
  • 著者名/発表者名: 清水史
  • 雑誌名: 人文学論叢 8号 ページ: 93-106
  • 査読あり
• [雑誌論文] 『七音略』『韻鏡』の構造と原理(II) (2006)
  • 著者名/発表者名: 小倉肇
  • 雑誌名: 日本文藝研究 58巻2号 ページ: 1-24
  • 査読あり
• [雑誌論文] 『七音略』『韻鏡』の構造と原理(I) (2006)
  • 著者名/発表者名: 小倉肇
  • 雑誌名: 日本文藝研究 58巻2号 ページ: 1-24
  • 査読あり
• [雑誌論文] 近世韻学における呉音漢音の分類と韻鏡 (2006)
  • 著者名/発表者名: 湯沢質幸
  • 雑誌名: 地域研究 27号 ページ: 113-123
  • 査読あり
• [雑誌論文] 改編本『類聚名義抄』と三巻本『色葉字類抄』の漢音 (2005)
  • 著者名/発表者名: 佐々木勇
  • 雑誌名: 訓点語と訓点資料 116輯
  • 査読あり
• [学会発表] 日本所見三百年前的福州方言資料 (2008)
  • 著者名/発表者名: 蒋垂東
  • 学会等名: 世界中国語言語学会
  • 発表場所: 北京大学
  • 年月日: 2008-06-27
• [学会発表] 二巻本世俗字類抄における「如音」という音注 (2008)
  • 著者名/発表者名: 二戸麻砂彦
  • 学会等名: 國學院大學国語研究会
  • 発表場所: 國學院大學
  • 年月日: 2008-06-21
• [学会発表] 古代日本における中国音教育と儒学仏教 (2008)
  • 著者名/発表者名: 湯沢質幸
  • 学会等名: 香港中文大学日本語教育
  • 発表場所: 香港中文大学
  • 年月日: 2008-04-30
• [学会発表] 日本語における中国音 (2007)
  • 著者名/発表者名: 湯沢質幸
  • 学会等名: 台湾日本文芸語言学会
  • 発表場所: 長栄大学
  • 年月日: 2007-10-17
• [学会発表] 外国から見た日本語辞書、語彙・辞書研究会 (2006)
  • 著者名/発表者名: 蒋垂東
  • 学会等名: 第20回発表会
  • 発表場所: 三省堂会館
  • 年月日: 20061100
• [学会発表] 漢語字音資料としての日本訓点資料 (2005)
  • 著者名/発表者名: 沼本克明
  • 学会等名: 第五十回国際東方学者会議
  • 発表場所: 東京日本教育会館
  • 年月日: 20050500
• [図書] 平安鎌倉時代における日本漢字音の研究 (2009)
  • 著者名/発表者名: 佐々木勇
  • 総ページ数: 1044, 685
  • 出版者: 汲古書院
• [図書] 日本漢字音の歴史 (2008)
  • 著者名/発表者名: 沼本克明(金正彬訳)
  • 総ページ数: 297
  • 出版者: 韓国学術院出版社
• [備考]
  • URL: http://home.att.ne.jp/grape/palewolves/daijion/
• [備考] 日本漢字音データベース(大字音表)