研究分担者 |
川口 裕司 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (20204703)
斉藤 弘子 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10205669)
野村 恵造 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (60172813)
降幡 正志 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (40323729)
佐野 洋 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30282776)
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研究概要 |
個別言語班 フランス語会話教材にあらわれる言語機能とCEFR(ヨーロッパ共通参照枠)の間の関連づけを試み,言語ポートフォリオに関する基礎研究を行った.また外国語としてのポルトガル語教育の現状についてポルトガルのリスボン大学で調査を行ない,ポルトガル語検定試験の問題点について整理した.この他「アラビア語入門」付属会話CDおよび,インドネシア語のe-learning教材のうち未完部分を完成し,ウェブ上で公開した.インドネシア大学及びガジャマダ大学にてインドネシア語教育に携わる研究者と意見交換も行なった. 言語理論班 EU言語政策の理念的枠組みと各国ごとの言語教育政策の運用と現場とのギャップ,教授法の成果の評価に関する研究を行い,CEFRと日本を含む諸外国における言語教育事情について5回の研究会を開催した.音声学・音韻論については,英語のプロソディーやプロミネンスに関する文献や教材を集めて研究を進めるとともに,日本語話者が英語の発音をする際に犯しがちな間違いに,母語干渉がどの程度あるのかを探るため学習者データを集めた.語用論については,実際の教育現場で教材として語用論がどのように導入されているのかの実態を知るために,中学校・高校の英語オーラルコミュニケーションのほぼすべての検定教科書と一部教師用指導書における語用論的要素の扱い方を調査した.またCan-do statementsの妥当性検証研究の一環として,高校生に英語のインターネット・ラジオを聞かせて,どのような聞き取りが可能なのかを調べた結果を『第24回日本言語テスト学会(JLTA)研究例会』で発表し,コミュニカティブ・テスティングの理論と実践を著書としてまとめた. 情報班 日英対照研究・日英翻訳論や翻訳における誤用分析論を検討し,日本語の連続動詞と英語の句動詞に焦点を当てて,言語体系上対応しない言語現象が,第二言語習得の上で言語能力の記述に及ぼす影響について検討した.従来の語彙の意味説明や文法上の規則説明よりも,概念表示レベルの説明手段が言語能力育成には有効であることを実証的に示す試みを行い,ウェブ言語教材説明のために,認知的アプローチに基づく説明概念をAjaxとRuby on Rails技術を利用したウェブ教材インタフェースを使って試作した.また,海外の大学と提携して,語学教材のe-learningシステム上の利用状況を示すアクセスログを調査する長期的評価を開始した.
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