研究課題/領域番号 |
17320092
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
佐藤 正幸 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (90126649)
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研究分担者 |
早島 瑛 関西学院大学, 商学部, 教授 (90093450)
藤田 弘夫 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (60156875)
服部 一秀 山梨大学, 教育人間科学部, 助教授 (60238029)
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キーワード | 歴史叙述 / 歴史認識 / 規範と認識 / 紀年法 / 歴史的時間 / 時代区分 / 規範歴史学 / 認識歴史学 |
研究概要 |
本年度は、歴史叙述における認識と規範関して以下のような研究を実施した。 (1)時間の構築(chronology):東アジアにおける「年号と干支による紀年法」と「西暦=キリスト紀年法」の併用に見られる歴史的時間認識の規範的・認識的特質を整理した。 (2)時間の分割(periodization):東アジアにおいては種々の時代区分が提示されてこなかった事実を、西洋における「解釈の対象としての歴史」と対比しつつ要点を整理した。 (3)歴史的パースペクティブ(historical perspective):規範歴史学にはなぜパースペクティブという発想そのものが生まれなかったかを、東アジアにおける歴史叙述の歴史を検討しながら論点を整理した。 (4)歴史叙述の規範的性格と歴史的客観性との関連を『論語』における孔子の客観的叙述理念を中心に分析した。 (5)上記の研究成果の一部を、下記の7件の国際学会で研究発表した。(a)4月23日ドイツ・エッセン高等研究所主催「比較史学史に関する国際会議」で、"The Two Historiographical Empires : Ancient Rome and Ancient China"を研究発表。(b)7月4日シドニー国際歴史学会議分科会「歴史家と読者」で、"Chronological Tables and the Reader of History"を研究発表。(c)7月5日シドニー国際歴史学会議分科会「社会科学と歴史」で、"The Idea of History in East Asia"を研究発表。(d)7月7日シドニーで開催された国際歴史学会議歴史教育分科会で、"Image of the Other in Japanese History Education"を研究発表。(e)7月8日シドニー国際歴史学会議分科会「伝統と現代」で、"Is Modernization by Local Language Possible?"を研究発表。(f)9月23日中国社会科学院主催「アジアと世界文化に関する国際会議」(中山科学技術大学)で、"Historiographical Culture in Comparative Perspective"を研究発表。(g)9月26日、中国社会科学院主催「世界文化に関する国際フォーラム」(マカオ工科大学)で、"World Images in Comparative Perspective"を研究発表。(h)10月30日上海国際研究集会「国際的視野から見た中国史学」(華東師範大学)で、"East Asian Historiography in Comparative Perspective"を研究発表。
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