研究分担者 |
池田 温 創価大学, 文学部, 特任教授 (90000570)
辻 正博 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (30211379)
坂上 康俊 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (30162275)
榎本 淳一 工学院大学, 工学部, 教授 (80245646)
古瀬 奈津子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (20164551)
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研究概要 |
本研究は,1999年に中国寧波で発見された北宋の令である『天聖令』の全文公表に備えて,受け皿となる研究の体制を構築しておき,日唐律令制比較研究を新たな段階に進めることを目的としている。2006年11月にようやく中国社会科学院歴史研究所による天聖令の整理と刊行が実現し,つづいて12月に責任者である黄正建教授を招き研究会を開いた。 中華書局から刊行された『天一閣蔵明鈔本天聖令校証』は上下2冊,750頁に及ぶ大著であり,現在そこに示された唐令復原案や論証の検討を,研究代表者と研究分担者計10名が令の編目ごとに分担して行い,今年度は東京,箱根と京都で計4回の研究会を全員参加する形で開催し,報告を行い,その成果は『東方学』を始め学会誌に発表した。また全国学会でも積極的に発言し,8月の唐代史研究会では,天聖令をテーマとしたシンポジウムにおいて辻,古瀬が報告し,11月の史学会大会では,研究代表者大津が組織責任者となって研究分担者辻,丸山,大隅と協力者武井紀子を報告者として「律令制研究の新段階」と題するシンポジウムを開き,メンバーのほとんどが討論に参加し,充実した報告と多面的な討論により新鮮な論点や問題意識が多くの参会者に共有されて,日本古代史,唐代史研究に大きな刺激となった。 北京で歴史研究所のメンバーとの交流を続けているほか,中国人民大学の天聖令読書班とも交流し,来年度の学会への参加や研究成果の中国語での共同出版の打ち合わせを進め,中国側の努力に恥ずかしくない成果を上げるよう努力しているところである。
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