研究課題/領域番号 |
17320105
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
深谷 克己 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20063696)
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研究分担者 |
紙屋 敦之 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00194978)
大橋 幸泰 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 准教授 (30386544)
大森 映子 多摩大学, 経営情報学部, 教授 (60159233)
堀 新 共立女子大学, 文芸学部, 准教授 (80296524)
若尾 政希 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (80210855)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 藩世界 / 公儀 / 参勤交代 / 相続 / 官位 / 朝鮮 / 琉球 |
研究概要 |
本研究は、「藩世界」を総体として捉えるため、特に公儀意識を重視し、公儀意識がどのようなレヴェルでどのように形成され、諸集団間にどのような関係を築かせていくか、そしてどのような社会秩序、政治秩序を形成させるのかを、九州地方をフィールドとして追求した。2005-07年度の研究期間に九州各県を調査し、対馬藩・大村藩・島原藩・佐賀藩・平戸藩・柳川藩・久留米藩・人吉藩・臼杵藩・高鍋藩・鹿児島藩および長崎奉行所について関連史料の調査・撮影による収集を行った。 これらの調査を踏まえ、さらに「徳川実紀」「続徳川実紀」を用いて、九州地方の全ての大名について、幕初から幕末にかけての参勤交代の有り様をデータベースとして構築した。さらに、研究課題へアプローチするため、朝鮮と対馬・琉球と薩摩の交易、大名家の相続と幕府との関係、長崎聞役と長崎奉行所との関係、勅使下向などの通行をめぐる作法、幕藩領主と政治思想の問題、隠れキリシタンの存在の問題、訴訟と法意識の問題、大名家をはじめとする武家や地域民衆の政治意識の形成の問題、村社会と藩権力との関係などについて検討を行った。それらの成果の一部は、『対馬調査報告集』(2007年3月)としてまとめたほか、「九州近世史」における藩世界と公儀(深谷克己)、朝鮮通信使の接待役と大名(紙屋敦之)、対馬藩田代領における宝暦期「宗意心得違」一件(大橋幸泰)、肥後人吉藩相良家の仮養子史料(大森映子)、佐賀藩「御裁許書抜」(島善高)、対馬藩宗家記録のなかの忠臣蔵関係史料(堀新)、「太平記読み」の享受者たち(若尾政希)、「御馳走役」にみる大名家の苦難(久保貴子)、近世琉球における「御家流」と「唐字」(深瀬公一郎)、対馬藩田代領における「禁足」(斉藤悦正)、海禁体制と参勤交代(泉正人)として研究成果報告書(冊子)にまとめた。
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