研究課題/領域番号 |
17320110
|
研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
田中 俊明 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (50183067)
|
研究分担者 |
亀田 修一 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (10140485)
高 正龍 立命館大学, 文学部, 教授 (40330005)
吉井 秀夫 京都大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90252410)
井上 直樹 京都府立大学, 文学部, 専任講師 (80381929)
東 潮 徳島大学, 総合科学部, 教授 (70243673)
|
キーワード | 韓国 / 文字瓦 / 忠清北道 / 忠清南道 / 父母山城 / 刻印瓦 |
研究概要 |
本年度は8月に忠清南北道を中心にした、3月に釜山・全羅道・ソウル地域の調査を進めた。8月は、国立清州博物館(特に雲泉洞寺趾・上党山城)・忠北大学校中原文化研究所(上党山城)・清州大学校博物館(雲泉洞寺趾)・中原文化財研究院(父母山城)・忠清南道歴史文化院(栢嶺山城)・順天大学校博物館(馬老山城)などである。昨年度にひきつづき、発掘調査によって出土した文字瓦を中心にして、その拓本採択・写真撮影・観察を実施した。中原文化財研究院では、好意によって、清州父母山城の未報告の文字瓦も調査することができた。3月には、所在状況と資料調査を実施した。写真は、昨年同様、われわれによる記録写真のほか、写真作家で、韓国各地の国立博物館での特別展などの際に遺物・遺跡写真を撮っている呉世允氏に依頼している。採択・観察は、研究協力者として大学院生3名(韓国檀国大学・立命館大学・滋賀県立大学)にも同行してもらい進めた。文字の解読・解釈はわたしと共同研究者の井上直樹で行った。これによって、忠清道方面の調査は、諸機関の知人等の協力もあって、十分に進めることができた。共同研究者の高正龍・吉井秀夫は、3月に個別に調査を進めた。当面は、このようなデータ集積作業が中心である。ただし現物を通しての調査には限界があり、報告書の図版・釈読などをデジタルデータとして取り込む作業をすすめている。それは主に、アルバイトによる。また、1月には、韓国の刻印瓦の研究者を招聘して、研究会を開いた。この刻印瓦は百済地域に多く、来年度も継続するかたちで、別の研究者を招聘して、データとあわせて1冊にまとめたい。瓦を対象にした研究としては、高正龍にいくっかの研究があり、田中・吉井は、文字瓦を歴史資料として利用した研究成果および、研究史に関する論考を公刊した。
|