研究課題
本研究は唐〜元代のモンゴル高原〜内陸アジアの交通・都市の発展を漢籍、内陸アジア諸言語資料の研究および現地調査により総合的に解明することを目的とする。唐宋変革期以後の中国本土から内陸アジアヘの物流の拡大に伴いモンゴル高原においても都市が生まれるが、松田はその動態を匈奴〜モンゴル帝国・元朝時代の都市発展史としてまとめ、森安孝夫は唐帝国と内陸アジア世界全体像を考察した。モンゴルでの調査は、突厥について大澤がモンゴル科学アカデミー考古研究所との共同でホショー・ツァイダム、オンギ、ブンブグルなどを調査、碑文拓本を収集。ウイグル〜モンゴル帝国・元朝時代について、松田、村岡、松川、宇野、磯貝、矢島がモンゴル歴史博物館(館長:オチル)との共同でチントルゴイ、ハルホリンなどを調査、碑文拓本等を収集。白石、宇野はチンギス・ハンの宮殿遺跡アウラガで調査。松川は契丹文字碑、新出「興元閣碑」を研究。中村淳はエルデニ・ゾー寺院残存碑「瓶建三霊侯廟記」を検討、元代カラコルムの祠廟祭祀を研究。松井太は「和寧郡忠慰公廟碑」から元代モンゴル高原史を研究。矢島、磯貝はハルホリンのペルシャ語碑文を研究、ハルホリンのイスラーム社会の宗教生活を再構成、新発見ペルシャ語、アラビア語碑文も調査研究。セレンゲ県発見漢文碑を鈴木宏節の協力で検討、7世紀後半の羈縻支配を研究。ツァガーン・バイシン遺跡モンゴル語碑をオチル、ガントルガの協力で検討、モンゴル時代以後のモンゴル高原史を考察。西夏語資料について聶鴻音(中国社会科学院民族学・人類学研究所)から、また契丹文字碑文、女真語資料について孫伯君(同)から専門的知識の提供を受けて研究を進めた。契丹都市研究(オチル他著)の翻訳を進め、タヒリン・オス遺跡の鉄片を大澤正己により金属学的に分析、チントルゴイ等遺跡のレンガ片を三辻利一により蛍光X線分析を依頼。研究成果は次年度中に公刊予定。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (12件) 図書 (2件)
龍谷史壇 126
ページ: 1-35
法制史研究 56(印刷中)
Aspects of Research into Central Asian Buddhism (印刷中)
日本モンゴル学会紀要 37(印刷中)
人間環境学研究 5-1
ページ: 95-113
日本モンゴル共同調査「ビチェースII」2005年度成果報告書
ページ: 1-23
ページ: 45-65
ページ: 38-41
Eran ud Aneran. Studies Presented to Boris Ilich Marshak on the Occasion of his 79^<th> Birthday, Venezia, Italy, 2006.(Ed. Compareti, M et al.)
ページ: 471-504
Kinship in the Altaic World, Proceedings of the 48^<th> Permanent International Altaistic Conference, Moscow 10-15 July, 2005.
ページ: 219-230.
日本語の語源を学ぶ人のために(吉田金彦編)(世界思想社, 京都。)
ページ: 192-198
吐魯番學研究 : 第二届吐魯番學國際學術研討會論文集
ページ: 196-202