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2006 年度 実績報告書

北魏時代の平城と雲岡の歴史考古学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17320122
研究機関京都大学

研究代表者

岡村 秀典  京都大学, 人文科学研究所, 教授 (20183246)

研究分担者 曾布川 寛  京都大学, 人文科学研究所, 教授 (90027558)
吉井 秀夫  京都大学, 文学研究科, 助教授 (90252410)
菱田 哲郎  京都府立大学, 文学部, 助教授 (20183577)
今井 晃樹  奈良文化財研究所, 研究員 (60359445)
キーワード北魏 / 雲岡石窟 / 平城 / 方山永固陵 / 仏教寺院 / 瓦 / 塑像 / 水経注
研究概要

中国の山西省大同市に所在する平城遺跡は398年から494年までの北魏の都城趾で、その北郊にある方山永固陵は481年から484年にかけて造営された文明太后の陵墓とそれに付属する永固堂や思遠仏寺である。昨年度末に刊行した岡村秀典編『雲岡石窟』遺物篇(朋友書店、2006年)の成果をふまえ、今年度は改めて現地を踏査し、大同市博物館や雲岡石窟研究院の研究者らと意見交換をおこなった。さらに、『雲岡石窟』遺物篇に報告した方山出土遺物の研究をふまえ、今年度は東亞考古学会が1939年に調査し、未発表のまま東京大学文学部に保管されていた出土遺物を整理し、その報告を岡村秀典・向井佑介編「北魏方山永固陵の研究」『東方学報』京都第80冊(2007年)として公刊した。具体的な成果はその報告書に詳しいが、要点だけを記すと、造営年代の明確な方山出土文物の様式観をもとに『雲岡石窟』遺物篇で提起した雲岡石窟の編年を検証したこと、『水経注』の記載をもとに方山永固陵の全体の配置を復元したこと、とくに位置をめぐって論争のつづいていた思遠寺について、創建時の「富貴萬歳」同箔瓦の分布や塑像・石彫などの仏教彫塑のひろがりをもとに、それが台上の白仏台遺跡と崖下の草堂山遺跡の両方にまたがっていることを明らかにしたこと、方山出土文物の美術様式は西域からの強い影響を受けて成立したこと、陵墓に寺院を付属させることは方山永固陵にはじまり、高句麗などにも影響をおよぼしたこと、を明らかにした。また、人文研に保管する当時の貴重な写真のうち、ガラス乾板のフイルムについてデジタル化した。また、現地の考古学者2人を招聘して、人文研に保管する遺物、および最新の中国側の調査資料について、意見交換をおこなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 北魏方山永固陵の研究-東亞考古学会1939年収集品を中心として2007

    • 著者名/発表者名
      岡村秀典, 向井佑介編
    • 雑誌名

      東方学報 80

  • [雑誌論文] 石窟以前の雲岡2006

    • 著者名/発表者名
      岡村秀典
    • 雑誌名

      日本考古学協会第72回総会研究発表要旨

      ページ: 241-244

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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