研究分担者 |
神谷 浩夫 金沢大学, 文学部, 教授 (40192546)
若林 芳樹 首都大学東京, 大学院・都市環境科学研究科, 教授 (70191723)
矢野 桂司 立命館大学, 文学部, 教授 (30210305)
武田 祐子 首都大学東京, 大学院・都市環境科学研究科, 助教 (30343396)
中澤 高志 大分大学, 経済学部, 准教授 (70404358)
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研究概要 |
本研究は女性就業の変化とその地域格差と地域展開について,女性就業の多様化,大都市圏と非大都市圏における女性就業と生活の地域的差異,グローバル化に伴う女性の就業の変化に焦点を絞り,女性の就業や生活空間を捉えために,女性就業を取り巻く地域社会,家族状況,雇用環境などの諸側面を考慮しながら,女性の就業と生活について多角的な地理学的アプローチを試みるものである。 平成19年度は,女性の比率が高いゆえに女性職といわれ,大部分の職務を女性の非正規労働に依存している高齢者介護労働を取り上げ,女性の就業と生活状況について分析を試み,研究成果を学術雑誌に投稿した。次に経済のグローバル化が影響した海外就職やサービス経済化による介護就業,就業に対する女性のキャリアアップや生活行動,及び既婚女性の就業を取り巻く社会的ネットワークによるサポートシステムの解明等を通して,「労働の女性化」に関する課題に対して地理学から理論的研究と事例研究の両面から追求を試みた。平成17年度から調査してきた海外で働く場を求めた女性の就業と生活に関しては,その研究成果の一部は7月に香港中文大学で開催される国際人口地理学会と8月にクアラルンプルで開催される国際アジア研究者学会(ICAS)で発表し,中澤ほかとして地理学評論に成果を公表した。シンガポールでの研究成果との比較を試みるために,学会発表時に香港,バンコクで人材紹介会社と現地で働く日本人女性へのインタビュー調査を行うとともに,サンフランシスコでもインタビュー調査を行った。また,『地図でみる日本の女性』で明らかにされた分布パターンと比較を試み,2000年から2005年にかけての女性就業の変化を明らかにした。
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