研究課題/領域番号 |
17320140
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研究機関 | 国学院大学 |
研究代表者 |
小川 直之 国学院大学, 文学部, 教授 (30265954)
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研究分担者 |
藤井 弘章 國學院大學, 日本文化研究所, 講師 (00365511)
須永 敬 岐阜女子短期大学, 国際文化学科, 講師 (90390004)
長野 隆之 國學院大學, 文学部, 講師 (00407165)
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キーワード | 民俗学 / 民俗画像資料 / 民俗写真 / 民俗誌 / 折口信夫 / 画像データベース / 折口博士記念古代研究所 / 坪井洋文 |
研究概要 |
この研究は、國學院大學折口博士記念古代研究所が所蔵する折口信夫博士民俗写真コレクション、坪井洋文博士撮影民俗写真のデジタル化とデータベース化を通じて、民俗画像資料データベースの内容と方法を体系化し、当該資料の情報化を進めるとともに、民俗学における画像資料の研究活用の有用性を明らかにすること、さらにこれらの研究過程で、民俗画像資料に関する若手研究者の育成を目的にしている。 この目的に向けて平成17年度は、(1)坪井洋文博士撮影民俗写真ならびに関連資料の目録化、(2)坪井博士撮影民俗写真に関する現地調査、(3)國學院大學の規定に基づいて採用した科研費研究員(1名)による画像資料を用いた民俗研究の推進、の3点について実績をあげることができた。 (1)については、博士自身が作成した写真帳が12冊あり、貼付された写真906点について撮影地、撮影年月日、坪井博士による説明などを内容としたデータベースを作成した。さらにこれらと関連する調査ノート97冊について調査地、調査年月、写真・図版の有無、記載内容などを内容としたデータベースを作成した。また、坪井博士撮影による写真ネガが1015本あり、これらのうち未焼付写真約9600枚のプリントをし、民俗写真の保全を行った。(2)については、坪井博士による12冊の写真帳は民俗誌の手法で作成されており、このうちから東京都新島村、岡山県新見市大佐小南、岡山県真庭市上水田、鹿児島県肝属郡肝付町大浦で現状との対比調査を行った。写真は昭和30年代の撮影で、こうした画像資料が現時点での民俗誌作成に有効であることが判明した。 (3)については國學院大學大学院文学研究科博士課程後期に在籍する者を1名(河野光沙)採用し、折口信夫による民俗画像資料の目録化ならびに画像資料を用いた民俗研究に従事させ、論文執筆を行わせるなどの成果をあげることができた。
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