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2006 年度 実績報告書

北海道内の主要アイヌ資料の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 17320142
研究機関国立民族学博物館

研究代表者

佐々木 史郎  国立民族学博物館, 研究戦略センター, 教授 (70178648)

研究分担者 荻原 眞コ  千葉大学, 文学部, 教授 (00129074)
佐々木 利和  国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 教授 (80132702)
財部 香枝  中部大学, 国際関係学部, 助教授 (00421256)
谷本 晃久  北海道教育大学, 教育学部岩見沢校, 助教授 (20306525)
立澤 史郎  北海道大学, 大学院・文学研究科, 助手 (00360876)
キーワードアイヌ民族 / アイヌ文化 / 標本資料 / 博物館 / 北海道大学植物園 / 北海道 / 開拓使 / B.S.ライマン
研究概要

平成18年度には主に北海道大学北方生物圏フィールド科学センター植物園内の博物館に所蔵されているアイヌ文化関係の標本資料(明治初期に開拓使が収集したものが中心)の悉皆調査を中心に調査研究を行った。まず平成18年6月下旬、11月上旬、12月中旬の3回、各1週間ずつにわたって展示場と収蔵庫の資料について熟覧、計測、写真撮影を行い、記録を取った。今年度の3回の調査によって約2000点の資料についての記録をとることができた。また、同博物館のアイヌ資料収集の歴史的な背景を知るために、アメリカに残されている明治時代の開拓使や札幌農学校の「御雇外国人」の記録の調査も平行して行っているが、平成19年2月〜3月にマサチューセッツ大学アマースト校に研究分担者1名を派遣してB.S.ライマン関係の資料の調査を行い、彼がアイヌ資料を収集する過程を示す書簡や彼が収集したアイヌの写真2点を確認した。
さらに、平成17年度に実施した松前城資料館所蔵のアイヌ資料の写真撮影の補足(平成19年2月)、国立民族学博物館所蔵のアイヌ資料の予備的な調査(平成19年3月)も行った。
これらの調査とともに、研究会を2回実施して(平成18年7月1日、2日、平成18年11月5日)資料調査方針の確認、情報交換、そして研究の高度化が図られた。
平成18年度は以上の活動によって、北海道大学植物園の博物館所蔵資料の大半を記録に取る作業が終了し、同博物館ではあと500〜600点が残されるのみとなった。また、同博物館のアイヌ資料が収集された明治初期の開拓使の資料収集と御雇外国人の活動との関係の問題についても資料の開拓が進んだ。北海道大学植物園の資料は我国の博物館に所蔵されるアイヌ資料の中でも古いものであり、19世紀中期〜後期のアイヌ文化の実態を知るための貴重な資料であるとともに、明治期の北海道開拓の歴史とアイヌ民族との関係を知るための手がかりにもなりうる。木研究を通じて、これらの問題の解明がいっそう進展することが期待される。

  • 研究成果

    (20件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (15件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] 蝦夷地『場所』三役 : 支配を請け負う商人手代2007

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 雑誌名

      身分的周縁と近世社会2 海と川に生きる(吉川弘文館)

      ページ: 163-199

  • [雑誌論文] 中部圏の産業競争力の強化に向けて : 「女性」科学・技術者の活用(1)2007

    • 著者名/発表者名
      財部香枝, 趙偉
    • 雑誌名

      産業経済研究所紀要(中部大学産業経済研究所) 第17号(印刷中)

  • [雑誌論文] ロシアと日本の幸福な出会い、不幸な出会い2006

    • 著者名/発表者名
      佐々木史郎
    • 雑誌名

      西洋の中の日本、日本の中の西洋(長崎純心大学比較文化研究所)

      ページ: 87-120

  • [雑誌論文] スメレンクルとサンタン-19世紀の北方交易民の実像2006

    • 著者名/発表者名
      佐々木史郎
    • 雑誌名

      北方世界の交流と変容 中世の北東アジアと日本列島(山川出版社)

      ページ: 12-55

  • [雑誌論文] アイヌの盛装と太刀2006

    • 著者名/発表者名
      荻原眞子
    • 雑誌名

      千葉史学 第49号

      ページ: 1-4

  • [雑誌論文] 『国家』史的観点からみた近世アイヌ社会2006

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 雑誌名

      新体系日本史1 国家史(山川出版社)

      ページ: 354-363

  • [雑誌論文] 近年の"アイヌ史"研究管見2006

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 雑誌名

      北海道の歴史と文化 : その視点と展開(北海道出版企画センター)

      ページ: 21-34

  • [雑誌論文] 博物館展示と『アイヌ史』研究2006

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 雑誌名

      第57回歴博フォーラム-総合展示リニューアル(近世)に向けて-国際社会の中の近世日本(国立歴史民俗博物館)

      ページ: 14-19

  • [雑誌論文] 日米国立科学博物館において展示される「技術革新」(I) : レメルソン発明および革新研究センター(スミソニアン協会、国立アメリカ歴史博物館)を中心に2006

    • 著者名/発表者名
      財部香枝
    • 雑誌名

      「日本の技術革新 : 経験蓄積と知識基盤化」第2回フォーラム報告

      ページ: 105-108

  • [雑誌論文] The Apparatus Room in the Smithsonian Institution Building During its Earliest Times : the Significance in the Origin of the Lemelson Center for the Study of Invention and Innovation2006

    • 著者名/発表者名
      Takarabe, Kae
    • 雑誌名

      Briefing paper of 2nd International Symposium of "Technological Innovations in Japan : Collecting experiences and establishing knowledge foundation"

      ページ: 43-44

  • [雑誌論文] 獣害問題が里山論に問いかけること2006

    • 著者名/発表者名
      立澤史郎
    • 雑誌名

      里山から見える世界-人をつなぐ・未来をひらく大学の森(龍谷大学里山学・地域共生学オープンリサーチセンター)

      ページ: 37-44

  • [雑誌論文] 地域と大学の協働を考える(知床学のすすめ-6)2006

    • 著者名/発表者名
      立澤史郎
    • 雑誌名

      リテラ・ポプリ(北海道大学発行) No.25

      ページ: 16-17

  • [雑誌論文] 世界遺産の保全を現場で考える(知床学のすすめ-7)2006

    • 著者名/発表者名
      立澤史郎
    • 雑誌名

      リテラ・ポプリ(北海道大学発行) No.26

      ページ: 16-17

  • [雑誌論文] うすよごれた板きれなんだけど2006

    • 著者名/発表者名
      佐々木利和
    • 雑誌名

      月刊みんぱく 10月号

      ページ: 15

  • [雑誌論文] 壬申検査と写真2006

    • 著者名/発表者名
      佐々木利和
    • 雑誌名

      月刊文化財 No.517

      ページ: 21-24

  • [図書] ロシア民族学博物館所蔵アイヌ史料目録2007

    • 著者名/発表者名
      荻原眞子
    • 総ページ数
      408
    • 出版者
      草風館
  • [図書] ヴラーバの遺産(露文)2007

    • 著者名/発表者名
      荻原眞子
    • 総ページ数
      22
    • 出版者
      千葉大学文学部
  • [図書] 19世紀における日本在外博物学・民族学標本コレクションの実態調査2006

    • 著者名/発表者名
      佐々木史郎
    • 総ページ数
      136
    • 出版者
      国立民族学博物館
  • [図書] 北東アジアにおける森林資源の商業的利用と先住民族2006

    • 著者名/発表者名
      佐々木史郎
    • 総ページ数
      235
    • 出版者
      国立民族学博物館
  • [図書] 伊藤圭介日記 第12集2006

    • 著者名/発表者名
      財部香枝他編(圭介文書研究会編)
    • 総ページ数
      243
    • 出版者
      名古屋市東山植物園

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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