研究課題/領域番号 |
17330021
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
出口 雅久 立命館大学, 法学部, 教授 (70237022)
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研究分担者 |
田村 陽子 立命館大学, 法学部, 助教授 (60344777)
酒井 一 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (70248095)
中野 俊一郎 神戸大学, 大学院・法務研究科, 教授 (30180326)
橋本 聡 東海大学, 法学部, 助教授 (00246068)
本間 学 朝日大学, 法学部, 講師 (80387464)
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キーワード | 民事訴訟法 / 法典化 / グローバル化 / 法曹養成 / ヨーロッパ民亊訴訟法 / 法整備支援 / 法の継受 / 法の伝播 |
研究概要 |
平成18年9月20日より22日まで国際訴訟法学会・京都大会が立命館大学において日本民事訴訟法学会等の協力の下に開催された。テーマは、「民事訴訟法の継受と伝播」である。本研究課題の核心的なテーマについて、世界中から400名以上の正会員を擁する国際学会として著名な国際訟法学会を京都に誘致して国際共同研究を推進することができた。報告者は、日本、韓国、中国、インド、ブラジル、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、オランダ、フィンランド、ロシア、イタリアに及び、世界の民事訴訟法の歴史的な発展及び相互作用について極めて重要な問題提起が行われた。とりわけ、今回の国際シンポジュウムには、日本、韓国、中国、ドイツなどの各民事訴訟法学会の理事長が参加し、植民地支配の時代などを法継受と法移植の問題点なども指摘した上で、虚心坦懐に民事訴訟法の継受と伝播について世界各国の民事訴訟法研究者と議論できたことは、日本民事訴訟法学会としてはじめての取り組みであった点は注目すべきである。また、今回の国際シンポジュウムの特徴は、リトアニア、ポーランド、ハンガリー、スロベニアなど新しいEU加盟国から若い民事訴訟法研究者が多数参加した点である。さらに、今回の国際シンポジュウムには、中国法学会が訪問団を組織して、はじめて国際訴訟法学会に正式に参加した点も指摘しておきたい。グローバル社会における民事訴訟法制度は、その国の政治・経済・文化の枠を超えて、トランスナショナルな民事訴訟法原理・原則へと収斂していくという傾向は、今回の国際シンポジュウムでもかなり明確になったものと考えられる。ちなみに、今回は国際プレシンポとして、国際訴訟法学会に参加された研究者の協力の下にグローバル社会における法曹養成に関する新しい教育方法についても議論する機会を得ることができた。今回の国別報告書については、現在、日本語版と英語版を出版する準備を進めている。
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