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2007 年度 実績報告書

「1968年」の政治社会的インパクトの国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 17330030
研究機関大阪市立大学

研究代表者

野田 昌吾  大阪市立大学, 大学院・法学研究科, 教授 (50275236)

研究分担者 安野 正明  広島大学, 総合科学部, 教授 (80202365)
畑山 敏夫  佐賀大学, 経済学部, 教授 (10180887)
神谷 章生  札幌学院大学, 法学部, 教授 (60269719)
小沢 弘明  千葉大学, 文学部, 教授 (20211823)
キーワード1968年 / 政治文化 / ニューポリティクス / デモクラシー / 文化変容 / 新自由主義 / ポストモダン
研究概要

共同研究を通じて確認されたことは、おおむね以下のとおりである。
(1)視野の拡大の必要性:いわゆる「1968年」それ自体の検討だけでは不充分であり、50-60年代の政治・社会・経済あるいは当該社会のおかれた国際関係を見る必要がある。その意味で「1968年の脱神話化」が必要であること。
(2)「脱神話化」を越えて:にもかかわらず「1968年」固有の意義は等閑視できない。たとえば新自由主義や新保守主義の現出と隆盛も「1968年」抜きには理解できない。問題は、まさに「革命」的な政治的社会的亀裂を残した社会とそうでない社会とを分けた諸要因の検討であり、その意味で(1)で述べた視野の拡大が必要であること。
(3)各々の「1968年」の固有のテーマ:「1968年」のインパクトを左右した大きな要因に、それぞれの「1968年」で問題となったテーマの各政治社会における位置価値があげられる。それが大きければ大きいほど「1968年」が惹き起こす「社会的摩擦熱」は上がり、それは大きな政治文化的亀裂を残す。その例がドイツにおけるナチズムの過去である。
(4)社会のあり方と「1968年」:いずれの「1968年」も運動それ自体としては敗北するが、その際に一種の弁明として語られた「制度の中への長征」が現実に生じたドイツのような国と、そうでない日本のような国があった。この「長征」を可能にした諸要因を考察するうえで、各国の経済社会あり方や司法のあり方、あるいは「市民的公共性」のあり方=モダンのあり方を検討する必要が確認された。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (9件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 「新しい福祉」政治の思想像2008

    • 著者名/発表者名
      野田 昌吾
    • 雑誌名

      法学雑誌 54

      ページ: 708-731

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 知識資本主義と新自由主義大学2007

    • 著者名/発表者名
      小沢 弘明
    • 雑誌名

      科学 77

      ページ: 468-471

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 貧困問題にどうアプローチするか2007

    • 著者名/発表者名
      野田 昌吾
    • 雑誌名

      河合文化教育研究所『研究論集』 4

      ページ: 29-39

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 成熟社会における社会福祉システムの課題2007

    • 著者名/発表者名
      神谷 章生
    • 雑誌名

      碓井敏正・大西広編『格差社会から成熟社会へ』(大月書店)

      ページ: 87-111

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 成熟社会における地方自治2007

    • 著者名/発表者名
      神谷 章生
    • 雑誌名

      碓井敏正・大西広編『格差社会から成熟社会へ』(大月書店)

      ページ: 112-131

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 新自由主義時代の自由主義研究2007

    • 著者名/発表者名
      小沢 弘明
    • 雑誌名

      人民の歴史学 174

      ページ: 13-20

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 困難を抱える地域住民支援の諸課題2007

    • 著者名/発表者名
      神谷 章生・古村 えり子;・所美 穂子
    • 雑誌名

      北海道生涯学習研究 7

      ページ: 115-139

  • [雑誌論文] ヨーロッパ社会モデルの現在と対話的グローバル・社会秩序2007

    • 著者名/発表者名
      野田 昌吾
    • 雑誌名

      遠藤誠治・小川有美編『グローバル対話社会』(明石書店)

      ページ: 125-150

  • [雑誌論文] 2006年の歴史学界現代-ドイツ・スイス・ネーデルラント2007

    • 著者名/発表者名
      野田 昌吾
    • 雑誌名

      史学雑誌 2007年第6篇

      ページ: 373-379

  • [学会発表] 小野清美『保守革命とナチズム』を読む2007

    • 著者名/発表者名
      野田 昌吾
    • 学会等名
      ドイツ現代史研究会
    • 発表場所
      大学コンソーシアム京都
    • 年月日
      2007-12-16
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 政治文化論の今日的意義(分科会企画趣旨説明)2007

    • 著者名/発表者名
      野田 昌吾
    • 学会等名
      日本政治学会
    • 発表場所
      明治学院大学
    • 年月日
      2007-10-06
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 現代フランスの新しい右翼2007

    • 著者名/発表者名
      畑山 敏夫
    • 総ページ数
      225
    • 出版者
      法律文化社
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 新・実践の政治学2007

    • 著者名/発表者名
      畑山 敏夫・平井 一臣(編)
    • 総ページ数
      230
    • 出版者
      法律文化社
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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