研究課題/領域番号 |
17330036
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
大芝 亮 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (50168910)
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研究分担者 |
納家 政嗣 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (50172581)
山田 敦 一橋大学, 大学院法学研究科, 助教授 (40293146)
内田 孟男 中央大学, 経営学部, 教授 (90276684)
滝田 賢治 中央大学, 法学部, 教授 (50129962)
佐々木 卓也 立教大学, 法学部, 教授 (60202090)
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キーワード | 政治学 / 国際関係 / 国際連合 / 国際組織 / 日本外交 |
研究概要 |
本プロジェクトはオーラル・ヒストリーの手法を用いて日本の国連外交を分析するものであり、平成18年度は、湾岸戦争時期の国連外交に関連する証言を得るとともに、日本の国連外交の現場の証言を得た。 まず、湾岸戦争時期については、当時、国連政策課長として直接に国連外交の推進に関与し、また、国際平和協力法案(廃案)の作成に携わった高須幸雄氏の証言を聞いた。これによれば、現在でも、外務省には、湾岸戦争のトラウマに悩む職員は少なくないとのことである。また、湾岸戦争をきっかけに日本で国連PKO協力法が成立し、カンボジアに自衛隊が派遣されたが、自衛隊のPKO活動およびその後のカンボジアの状況について、現地NGOの代表である栗本英世氏の報告を聞いた。 次に、日本の国連外交を歴史的に考察するのが篠原初枝氏である。今日の国連改革について、当時の国際連盟の改革と共通した点もあることなどが議論された。また、元ミャンマー大使の津守滋氏からは、アジアにおける国連やNGOの活動について、ミャンマーの事例を引きながら、報告がなされた。さらに、国連人口基金東京事務所長の池上清子氏からは、UNFPAの活動について、現場の目として、具体的な報告がなされた。最後に、ソウル大学客員教授の孫キサップ氏は、バン・ギブン氏が次期国連事務総長に決定したことをうけて、韓国の国連外交とバン・ギブン氏の政治姿勢についての報告が行われた。 こうした研究会活動に加え、政策研究大学院で行われたオーラル・ヒストリー研究の成果についても大芝ほかが調査を行い、国連関係のものについては、研究分担者とも共有し、先例研究として活用した。
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