研究課題/領域番号 |
17330048
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡崎 哲二 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (90183029)
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研究分担者 |
澤田 康幸 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (40322078)
中村 尚史 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (60262086)
黒崎 卓 一橋大学, 経済研究所, 教授 (90293159)
中林 真幸 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (60302676)
橋野 知子 神戸大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (30305411)
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キーワード | 契約 / 契約理論 / 小作契約 / 雇用契約 / 金融契約 |
研究概要 |
本研究は、契約理論、経済史、開発経済学の各分野の研究関心、研究対象、分析方法を総合することを通じて、契約に関する理論的枠組みと、過去・現在を通じて現実に存在してきたさまざまな契約形態に関する理解を深化させ、さらにこれを応用して発展途上国に対する政策上のインプリケーションを引き出すことを目的としている。具体的には、歴史資料の調査と現代の途上国のフィールド調査に基づき、特に小作、土地貸借(質地請戻し慣行)、金融(村借)、さらに村請制という課税制度などについて、契約理論の枠組を用いた事例研究を行うとともに、事例研究のなかで既存の契約理論では十分に捉えきれない部分を抽出し、そこから新たな視点に基づいた理論モデルを構築して、契約理論へのフィードバックを行う。また、契約理論と事例研究の相互のフィードバックを通した成果から、現代の途上国への政策的インプリケーションを引き出すことを目指している。1年目にあたる今年度は、各参加者が、それぞれの分担テーマについて海外でのフィールド調査、国内での歴史資料調査等を行って研究を進めると同時に、月1回のペースで研究会を開催して、中間的な研究成果を発表した。"Labor Contract, Incentives and Food Security in Rural Myanmar"(黒崎卓)、「戦前日本の鉄道業における輸送契約」(中村尚史)、「戦前日本の地主制と小作契約」(長谷部弘)、「近世日本の村請制」(有本寛)"Hedonic prices and multitask incentives"(中林真幸)等の発表が行われた。
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