研究課題
前年度に引き続いて、各自が分担するテーマに関して実証分析を進め、定期的に開催した研究会で報告するとともに、まとめた成果をそれぞれ学会誌、著書に発表した。岡崎は、第二次世界大戦期の日本における政府の政策が、企業と労働者の契約関係および企業の生産性にどのような影響を与えたかを分析した論文、戦前期の企業と経営者の契約関係に関する論文等を発表した。歴史分析に関しては他に、中林が、戦前日本の織物産地における問屋と機屋の長期的な契約関係に関する論文を、橋野が戦前日本の織物業における問屋制契約から賃金契約への契約関係の変化を分析した論文を、中村が戦前日本の鉄道企業における雇用契約に関する論文を、それぞれ岡崎の英文の編著書の中に発表した。開発経済に関しては、澤田と大塚がケニアのマイクロファイナンスにおける契約関係に関する論文、フィリピンにおける労働市場の形成に関する論文を発表した。研究会では、これらの代表者・分担者の報告に加えて、随時、関連する外部の研究者のセミナーを行った。これらの研究発表と並行して、関連するデータの収集と整備を進めた。第一に、契約関係の発展の効果を定量的に測定するための基礎となる戦前日本の企業別・地域別データを、統計書類から収集して電子化した。第二に、契約関係の実態と効果をマイクロに把握するための個別企業に資料をいくつかの企業について行った。
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Development Economics in press
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