研究課題/領域番号 |
17330056
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
岡本 義行 法政大学, 社会学部, 教授 (50105847)
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研究分担者 |
小峰 隆夫 法政大学, 社会学部, 教授 (90366823)
小門 裕幸 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (20322521)
原田 誠司 長岡大学, 産業経営学部, 教授 (90228643)
山本 健兒 九州大学, 大学院経済学研究院, 教授 (50136355)
松本 敦則 静岡県立大学, 経営情報学部, 助手 (20433211)
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キーワード | ソーシャル・キャピタル / 産業クラスター / 企業家ネットワーク / 国際比較 |
研究概要 |
本年度、本研究「産業クラスターにおけるソーシャル・キャピタルの国際比較研究」を推進するために、フィールド調査を中心として国際比較調査を実施した。ソーシャル・キャピタルの概念はさまざまな研究で言及され、研究対象となってきたが、実証研究に耐える概念としてその定義にコンセンサスが得られているわけではない。しかし、本研究では、「ソーシャル・キャピタル」がキー・コンセプトであり、この概念をいかに定義し利用するかが本研究の意義を決定する。 ソーシャル・キャピタルが確立しているように見える地域とそうでない地域を比較して、どのような社会的経済的な変数が異なるか、またソーシャル・キャピタルを研究するにあたってどのような変数を選択するべきかを検討してきた。国内とヨーロッパの産業クラスターの調査を実施して、クラスター間、そして国別の企業家ネットワークの構造や機能について、類似と相違について明らかにする必要があった。今年度、フィンランドの産業クラスターを調査し、産官学の協力体制の基盤、さらに地域のソーシャル・キャピタルの実体を再確認した。日本の産業クラスターや地域との類似性と相違点について、一定の知見を得たと思われる。近年、どの国でも産学官の連携をうたい文句にして政策を展開しているが、国々や地域ごとに実体は大きく異なり、その機能や成果に大きな影響を与えていることを確認できた。 異なる地域や産業クラスターを比較するためのアンケート調査の前提となる仮説を設定する段階に到達したと考えている。現在、今年度の調査研究の結果を精査しているおり、最終年度の成果報告に向けて、来年度さらに研究を深めたい。
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