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2005 年度 実績報告書

構造改革は新たな設備投資を生み出すか?:設備廃棄の動的パネル分析と実地調査

研究課題

研究課題/領域番号 17330058
研究機関立命館大学

研究代表者

井澤 裕司  立命館大学, 経済学部, 教授 (70222924)

研究分担者 伊藤 研一  摂南大学, 経営情報学部, 教授 (30146758)
道明 義弘  奈良大学, 社会学部, 教授 (00024985)
キーワード設備廃棄 / 有形固定資産減少額 / 動的パネル分析 / 因果関係検定 / 企業の投資行動
研究概要

本年度は本研究課題を遂行するために主に下記の3点の調査,分析を実施した.
(1)設備廃棄の実態を解明するためのアンケート調査
東大名証1部・2部上場の製造業企業から1252社を選び郵送法によるアンケート調査を実施した(質問紙郵送法,調査実施期間:平成17年11月10日〜12月7日,回答は281社(回収率22.4%)).
その結果,有形固定資産減少の発生原因として会社分割の影響が無視できないこと;および新規設備投資計画と設備の廃棄計画の因果関係は,双方がそれぞれ原因・結果の関係にあるもの同時的関係にあるもの,あるいは無関係とするものの4つに大別できることが明らかになった.特に業種別にみていくと,「紙・パルプ,木製品」「運輸機械」「金属製品」「精密機械」「繊維」では設備投資計画があり,それから設備廃棄計画をたてる傾向が,また,「出版印刷」「食品」「一般機械」「電気機械」では設備廃棄計画が先行する傾向が見て取れる.
(2)設備廃棄の実態を解明するための実地聞き取り調査
有価証券報告書に記載されている有形固定資産減少額の実態,および各企業における設備廃棄に関わる意思決定メカニズムについて各業種の主要3社(住友金属工業,NECエレクトロニクス,協和発酵)に対して実地の聞き取り調査を実施した(平成17年8,9月).面接の対象者は当該企業の経理責任者であり,有価証券報告書における有形固定資産減少額に記載される事項の具体的な内容と,設備投資計画との関係を明らかにすることができた.
(3)設備廃棄の原因とその影響を解明するための,理論・実証分析
企業における設備投資と設備廃棄の関係を明らかにするために,H.A.サイモンの組織論の観点から理論的な分析をおこなうともに,わが国上場企業のパネルデータを用いて因果関係の検定を利用した実証分析を行った.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 企業行動と動的パネル分析2006

    • 著者名/発表者名
      井澤 裕司, 伊藤 研一, 道明義弘
    • 雑誌名

      奈良大学情報処理センター年報 16号

      ページ: 13-31

  • [雑誌論文] 新興市場企業の営業損益をめぐる行動分析-動的パネル分析の基礎としての個別決算集計データにみるその姿-2006

    • 著者名/発表者名
      井澤 裕司, 伊藤 研一, 道明義弘
    • 雑誌名

      奈良大学紀要 34号

      ページ: 127-147

  • [雑誌論文] H.A.Simonの名著"Administrative Behavior"の成立をめぐって-手紙から見るその過程-2005

    • 著者名/発表者名
      井澤 裕司, 伊藤 研一, 道明義弘
    • 雑誌名

      ファイナンス研究センター リサーチペーパーシリーズ(立命館大学ファイナンス研究センター)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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