研究課題/領域番号 |
17330064
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小川 啓一 神戸大学, 国際協力研究科, 助教授 (90379496)
|
研究分担者 |
高橋 基樹 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (30273808)
内田 康雄 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (90146556)
駿河 輝和 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (90112002)
上野 宏 南山大学, 総合政策学部, 教授 (10324906)
澤村 信英 広島大学, 教育開発国際協力研究センター, 助教授 (30294599)
|
キーワード | 人的資源開発 / 公共政策 / 民間の役割 / タンザニア・モザンビーク / トルコ・イエメン / 貧困削減 / 経済発展 |
研究概要 |
人的資源開発は、開発途上国において、貧困削減と持続的経済発展のための最重要分野の一つとされている。同様に、人的資源開発は開発政策においても優先順位が高くなるべきものであるが、実際の資源配分では、しばしば軽視される傾向にある。こうした現状認識に基づき、人的資源開発において最も深刻な問題を抱え、同時に隣接しながら異なった社会経済的特徴を有する、西アジアと東アフリカの二つの地域に焦点をあて、以下の4つの分野課題を分析している。 (1)教育と保健医療の両セクターにおける政府の公共支出 (2)教育と保健医療における公共支出の効果 (3)教育サービス市場と労働市場の関係 (4)保健医療、特にHIV/AIDSを事例としたICT(information communication technology)の適用 本研究の主要な研究目的は、上記4分野での分析を通して包括的に西アジアと東アフリカの人的資源開発における政府と民間の役割について考察することである。 17年度は、トルコ、イエメン、タンザニア、マラウイの計4ヵ国において基礎調査を行った。現地調査では、各国で、政府機関や、現地援助機関から本研究の4つの研究分野に関する詳細データを入手した。また、現地の教育施設や民間企業を視察し、(1)政府公共財政、公共政策、(2)ドナー間の協調や援助国側の政策、効率性、(3)教育と労働市場に関する各国特有の問題、(4)保健医療に関する各国特有の問題を検証した。 国内での研究活動としては、先行研究および世界銀行をはじめとする援助機関の国レベルのレポートを検証し、本研究の4つの研究課題を中心に文献のレビューを行った。さらに、事例6力国(モザンビーク、レソトを含む)において、人的資源開発が他の同地域国と比べ、どのレベルまで達成されているのかのレビューも行った。
|