研究課題/領域番号 |
17330067
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
明石 芳彦 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 教授 (00150970)
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研究分担者 |
中本 悟 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 教授 (40180418)
宮田 由紀夫 大阪府立大学, 経済学部, 教授 (20278584)
長尾 謙吉 大阪市立大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (50301429)
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キーワード | テキサス / マキラドーラ / シウダファレス / メキシコ / 国境経済 / 大量生産 / 低価格品 / 現地経営 |
研究概要 |
今年度はアメリカ南西部てきテキサス州の西端エルバソおよびメキシコ側のシウタワァレス地域、その後、同州の東部の中心ヒューストン、北部の中心ダラズ、南部の中心サンアントニオ、州都オースティンを訪問し、現地調査した。研究的と主な結果は、(1)1980年代半代以降の「マキラドーラ・ラッシュ」そして1994年成立のNAFTA以降脚光を浴びた米国・メギシコ国境地帯での生産拠点がその後、いかなる展開をしているかについて、1970年代は主に米国電気機器系メーカーの生産拠点という性格が強かったが、現在は電機関連製品に加えて、あるいま電機関連製品に代わって、自動車関連部品の生産活動が中心となっている。(2)メキシコでも地域により経済浩動の特性が異なる。メキシコのバハ・カリフォルニア州は電機、医療機器など、南カリフォルニア産業の外部生産委託先となっていた。テキサス州と接するメキシコ地域はカリフォルニア州に比べて、デトロイトや東海岸への道路運送の利便がよいこともあるが、労働集約的工程だけでなく、通信技術関連業種などが増加している。技術開発機能もある。(3)日系企業にとりグローバルな視点(アジアなどとの関係)および北米の視点(対メキシコ、アメリカ市場におけるポジション)に立ち、現地法入と全社の竸争優位性を高める事業システムの構築を模索してさたが、日本企業の生産システムの強みはほぼ現地に定着してる。一方、テキサス州に立地する日系企業のグローバル経営の視点からは、中国で生産された安価な制品との競争が激化しており、家電では米国の大規模量販店の交渉力が強く自動車では最終組立企業の低価格要求が極あて厳しい状況にある。さちに、市場規模はアジアなど北米以外でも拡大しており、価格競争と量的拡大とのなかで製造企業は北米事業の位置づけに苦慮している。とくに現地法人は独自の経済的強み、競争優位性を保有することがその存続要困である。(4)オースティンでは、半導体、電子部品、システム開発などで地域固有の技術開発活動が進展している。
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