研究課題/領域番号 |
17330102
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上總 康行 京都大学, 経済学研究科, 教授 (20121494)
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研究分担者 |
和田 淳三 岡山大学, 経済学部, 助教授 (30182976)
水野 一郎 関西大学, 商学部, 教授 (70174034)
澤邉 紀生 京都大学, 経営管理研究部, 助教授 (80278481)
丸田 起大 北海道大学, 経済学研究科, 助教授 (70325588)
堀井 悟志 愛知産業大学, 経営学部, 専任講師 (50387867)
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キーワード | 次世代管理会計 / 臨床会計学 / 戦略管理会計 / マネジメントコントロール / アメーバ経営 / フィードフォワード / 経済付加価値 / 原価企画 |
研究概要 |
管理会計において近年生じた研究対象・研究目的・研究方法の変化について、その性格を明らかにしたうえで、次世代管理会計のフレームワークの構築を試みた。次世代管理会計の特徴としては次の三点を提示した。研究対象としては日本企業の管理会計実践を中心とすること、研究目的としては多様な学問分野や経営実践の基盤として管理会計(学)をプラットフォームとして確立することを目指すこと、研究方法としては実践的知識と科学的知識を結びつける臨床的知識の重要性を認識したアプローチをとることの三点である。このような次世代管理会計のフレームワークに基づき、戦略管理会計とマネジメントコントロールの二つの領域で各論的に研究をすすめた。具体的には、戦略管理会計においては、「経営戦略とフィードフォーワード管理会計」「トヨタ・パプリカ開発における原価企画-原価企画の系譜学へ向けて-」「製品ライフサイクルの短縮と原価企画」「NPV法とリアル・オプション」のテーマをとりあげた。マネジメントコントロールでは「管理会計における「整合性」とEVA(R)の展開」「グループ経営と管理会計」「京セラアメーバ経営と管理会計システム」「実地調査からみた京セラアメーバ経営」「NTBF投資とバリューアッド活動」「医療制度改革と医療機関における管理会計」「実証研究の基礎としての契約理論アプローチ」について検討を行った。これらの検討を通じて、日本の管理会計実践は従来のアメリカ型管理会計(理論)では整合的に説明できない重要な特徴を持っていることが判明し、そのような特徴を臨床的知識として体系化し、そのうえで理論化をはかる方向性が明らかとなった。
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