研究課題/領域番号 |
17330111
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橋元 良明 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (50164801)
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研究分担者 |
石崎 雅人 東京大学, 大学院・情報学環, 准教授 (30303340)
石井 健一 筑波大学, システム情報工学研究科, 准教授 (90193250)
木村 忠正 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (00278045)
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キーワード | インターネット / 日韓比較 / 社会的信頼性 / 新聞記事分析 / インタビュー |
研究概要 |
平成17年度調査によって、オンラインコミュニティや社会的ネットワークの活用に関しては、日韓で大きな差があり、いずれも韓国の方が活発であった。また、ネット情報への信頼性に関しても、日本人の信頼性が低かった。こうした利用実態や信頼性の差異の原因のひとつがマスメディア報道にあると考え、日韓の主要新聞におけるネット記事について比較した。分析の方法は次のとおりである。 1)比較した新聞は日本では朝日新聞(参考に読売新聞も)、韓国では東亜日報 2)それぞれ2000年から2005年までの6年間の全記事中、「インターネット」を含む記事を分析 3)ネット関連記事に登場した頻出単語のうち、コーダーによってネガティブ語10語(容疑、事件、逮捕、被害、疑い、違反、捜査、警察、自殺、犯罪)を抽出し、ネガティブ語を含む記事の発生比率を分析した。 それによる主な知見は次の通りである。 1)日韓とも全記事に対するネット記事の比率は2000年以降減少傾向にある。 2)ネット記事に占めるネガティブ記事の比率は日韓とも2000年以降、増加傾向にある。 3)ネット記事中のネガティブ記事の比率は韓国より日本が高い(2005年で24%と27%)。 つまり、予想ほど大きな差異はみられなかったものの、日本の新聞の方が、インターネットに関する否定的な記事が多く、それも近年、増加傾向にあることが確認された。 また、2007年7月に韓国において学生・会社員・専門家インタビューを行ない、韓国民におけるインターネットへの期待が極めて高く、信頼性も高いことを確認した。
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