研究課題/領域番号 |
17330113
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
町村 敬志 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (00173774)
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研究分担者 |
園部 雅久 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (00154716)
木本 喜美子 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (50127651)
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キーワード | 社会運動 / 市民社会 / 公共性 / 政治過程 / 新自由主義 / NPO |
研究概要 |
市民社会を動かす担い手はどのような社会的セクターに存在しているのか。また、どのように組織化されているのか。社会運動、市民活動、NGO、NPO、ボランティア、社会的企業など多様な名前で呼ばれる活動が叢生する一方、それらの関係、あるいは相互の社会的布置は必ずしも明確になってはいない。この問いに答えるために本研究は、2006年度に質問紙調査を実施し、2007年度はその解析と追加調査、そして研究成果の発表を行った。具体的には、第1に、市民社会の団体的構成を明らかにするという目的の下、結果の概要について、研究代表者と研究協力者により日本社会学会大会において報告を行った。とくに、法人格でみると「NPO法人」格を取得している団体と任意団体が拮抗する形で大きな部分を占めていること、NPO法人ないし「NPO」を自認している団体はそれぞれで全体の約半数近くを占めているものの、法人化類型と自己定義類型の間には微妙なズレがあること、などを明らかにした。第2に、とくにネオリベラリズムの影響について、国際社会学会リサーチコミッティ21国際会議(バンクーバー)において英文論文2本を発表し、会場で多くの質問を受けた。第3に、社会運動団体とNPOの関係について、一橋大学内の他のプロジェクトと連携して、韓国からの研究者を交えたセミナーを開催し、日本の事例の相対化をめざした。第4に、市民社会セクターにおける各種団体の系譜を確認しさらにそれらとの交流をめざし、今回調査の簡易報告書を作成送付し、また依頼により市民運動の交流誌『アゴラ』にもそれを掲載した。さらに2006年度報告書を一橋大学機関リポジトリに掲載した(年間アクセス数約450で同リポジトリ掲載の全文献中、第2位の利用頻度を記録した)。
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