研究課題/領域番号 |
17330120
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
是永 論 立教大学, 社会学部, 助教授 (50275468)
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研究分担者 |
水川 喜文 北星学園大学, 社会福祉学部, 助教授 (20299738)
五十嵐 素子 光陵女子短期大学, 専任講師
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キーワード | エスノメソドロジー / 会話分析 / 遠隔コミュニケーション / 相互行為 / カテゴリー分析 |
研究概要 |
1.視覚イメージを伝達する作業のフィールド調査 視覚イメージの共有や方向の誘導といったものが、どのように行なわれているかについて、水道工事現場をフィールドとして、作業組織に同意を得た上で、作業指示や連絡といった、特定の作業が行なわれている場面に参加しながら、参与観察を中心としたエスノグラフィー調査を行なった。エスノメソドロジー・会話分析の手法を用いてデータを収集し、一部分析を試みた。実際の作業場面において用いられている図面やメディアといった道具のほかに、身体動作を作業が行なわれている空間の中で一定に秩序づけるように相互に行為をすることによって、円滑な伝達が達成されている可能性が明らかになった。 2.方法としてのカテゴリー分析の検討 教示場面としての相互行為的な特徴を明らかにするため、携帯電話を用いた会話および絵文字メールにおける遠隔場面での教示行為に関するデータを分析しながら、利用者が相互行為を達成するために用いるカテゴリー装置について検討した。そのために、研究者相互において近接領域の研究者と共同でのデータセッションおよび理論検討会を行なった。また、米国で開催されたエスノメソドロジー・会話分析学会において、これまでの蓄積のある理論的な成果を研究代表者が研究分担者ともに発表した上で、さらなる方法論的な検討を加えた。コミュニケーション場面に参与する際の、自らのカテゴリーによる資格の位置づけと、コミュニケーション空間における身体的な位置づけ、さらにそれに基づいたメディアの使い分けが相互的に行なわれていることに分析上着目することの重要性が明らかになった。
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