研究課題/領域番号 |
17330131
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
黒木 保博 同志社大学, 社会学部, 教授 (20121593)
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研究分担者 |
中嶋 和夫 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (30265102)
尹 靖水 梅花女子大学, 現代人間学部, 教授 (20388599)
空閑 浩人 同志社大学, 社会学部, 准教授 (90325431)
権 ?珠 岡崎女子短期大学, 人間福祉学科, 教授 (80369579)
MENSENDIEK Martha 同志社大学, 社会学部, 准教授 (00288599)
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キーワード | 社会福祉関係 / 国際比較 / 多文化共生 / ソーシャルワーク / モデル研究 |
研究概要 |
本研究は、ソーシャルワークと東アジア・モデルの構築のために、とりわけソーシャルワークと国民文化との関係を焦点にした理論と実践を研究することを目的とした。 まず本年度は前年度に導出された「老親扶養意識が介護の満足感を通して介護負担感の軽減に機能しているとする機能仮説を日本データを基礎に検討することとした。その結果、この因果関係モデルはデータに適合した。ただし、老親扶養意識の手段的援助意識は、高齢者のADL、家族介護者の介護満足感や自己成長感、ならびに介護負担感のいずれに対しても、統計学的に有意な関連性が支持されなかった。高齢者のADL定価と家族介護者の介護負担感、介護満足感と介護負担感との間にのみ直接的な関係があることが統計学的に支持された。 また、老親扶養意識と介護に関するストレス評価の関係についての研究成果を論文として明らかにすることができた。かつ、研究成果として、高齢者福祉施設職員の経験と意識に関する研究-日本のソーシャルワークと「家族」の文化-を論文として明らかにすることができた。 前年度からの継続調査として、韓国太田市での高齢者調査、また中国吉林省高齢者訪問調査を実施することができた。また多文化共生社会ハワイでの高齢者扶養意識に関する研究も進めることができた。これは今後の東アジア・モデル構築研究に示唆を与えるものと考えられる。 国際シンポジウム、共同研究会も予定通り実施することができ、最終年度としてのまとめを報告書として発行することになった。
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