研究課題/領域番号 |
17330134
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 俊和 名古屋大学, 大学院・教育発達科学研究科, 教授 (70131216)
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研究分担者 |
廣岡 秀一 三重大学, 教育学部, 教授 (30199111)
斎藤 和志 愛知淑徳大学, コミュニケーション学部, 教授 (20211922)
高井 次郎 名古屋大学, 大学院・教育発達科学研究科, 准教授 (00254269)
北折 充隆 金城学院大学, 人間科学部, 准教授 (30350961)
元吉 忠寛 名古屋大学, 大学院・教育発達科学研究科, 助教 (70362217)
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キーワード | 社会的迷惑行為 / 社会的情報処理 / 社会的自己制御 / 集団内迷惑行為 / 集団アイデンティィ / 組織コミットメント / 認知的歪曲 / 社会的逸脱行為 |
研究概要 |
1.大学のクラブやサークル集団内での迷惑認知は、2007年度も引き続いて調査を行った。内容は、入会時の欲求と調査時の充足度、組織コミットメント、迷惑行為の生起頻度認知についてのデータを得た。分析の結果、入会時の欲求の違いと迷惑行為の生起頻度認知は交絡して組織コミットメントに影響を及ぼすことが明らかにされた。現在、『応用心理学研究』に投稿中である。前年までのデータ(集団アイデンティティと組織風土が迷惑認知に及ぼす影響)も『社会心理学研究』に投稿中である。 2.社会的情報処理アプローチでは、個人の信念や記憶などの知識構造が、認知過程におけるエラーやバイアスを生起させることが明らかにされている。こうした社会的情報処理を適応的な方向へ改善するための教育プログラムを作成し、N市の中学1年生6クラスに実施した。研究代表者らが開発した「ソーシャルライフ」のプログラムから3時間、EQUIP programから2時間の合計5回にわたる授業を行った。改善指標としては、知識構造、認知的歪曲、社会的逸脱行為傾向を用いた。劇的な改善校が見られたわけではないが、いくつかの指標が適応的な方向に変化した。詳細は『犯罪心理学研究』45巻に掲載された。 3.社会的場面における迷惑行為の抑制には、「社会的自己制御」の概念が必要である。そのため、構成概念的妥当性について検討し、『パーソナリティ研究』に投稿した。また、社会性の発達の観点から中高生に実施し、「社会的自己制御」の機能について検討した。この結果は、『実験社会心理学研究』に投稿している。 関連する学会発表は、海外発表4件、国内発表8件である。
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