研究課題/領域番号 |
17330170
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
佐貫 浩 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (60162517)
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研究分担者 |
世取山 洋介 新潟大学, 教育人間科学部, 准教授 (90262419)
中嶋 哲彦 名古屋大学, 大学院・教育発達科学研究科, 教授 (40221444)
進藤 兵 都留文科大学, 文学部, 教授 (20242050)
深見 匡 首都大学東京, 人文学部, 助教 (00295461)
成嶋 隆 新潟大学, 実務法学研究科, 教授 (90115056)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 新自由主義 / 市場原理 / 競争による国家統制 / 教育改革 / 国際情報交流 |
研究概要 |
本科研最終年度にあっては、過去2年間の研究成果を取りまとめ、図書として公刊した(佐貫浩・世取山洋介編『新自由主義教育改革-その理論・実態と対抗軸』大月書店、2007年3月19日)。科研費の支給を受けた3カ年間の研究成果の最も大きな成果は、新自由主義教育改革が、国家の教育に関する役割のダウンサイジングを内容とする第I期、そして、国家による教育にかかわる投資先の選択と集中を内容とする第II期から構成されていることを、日・英・米の国際比較に基づいて明らかにしたことにあった。第II期に至り、新自由主義教育改革は、これまで「市場」原理の導入として理解されやすかったのから、競争を管理のテクノロジーとする新しい国家統制を導入するものとなった、というのが本研究におけるメインの主張となっている。そして本科研費研究においては、80年代中盤から全世界的に展開している新自由主義教育改革が、なぜこのような2段階から構成されることになったのか、という問題に対して、(1)「市場」というスローガンの中にそもそも国家統制が予定されていた、(2)新自由教育改革が、下層階級からの抵抗にあった、という二つの仮説を提示して、その仮説の検証を次の課題として確認することになっている。なお、この研究の目的であった新自由主義教育改革をめぐる親・教師の意識に関する調査については、東京都におけるアンケート調査を実施し、現在、アンケート調査分析を継続している。
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