研究課題/領域番号 |
17330171
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
安彦 忠彦 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (30027966)
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研究分担者 |
中垣 啓 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (00124181)
坂爪 一幸 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10202087)
三尾 忠男 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20219596)
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キーワード | 大脳新皮質 / 学校カリキュラム / 発達 / 発達網 / 海馬 / 扁桃体 / 前頭前野 / 大脳辺縁系 |
研究概要 |
本研究は、脳科学の研究成果を生かして、子どもの成長発達の段階性を従来以上に明確にし、それにより学校のカリキュラムを一層効果的なものとして開発することを目的とした。この3年間の研究により、まず、幼児期から学童期の子どもの発達については、K.フィッシャー教授(ハーバード大)の研究で、脳科学的にもその大枠がほぼ妥当なものとされたことや、J.ギード研究員(全米衛生研究所)らの研究で、思春期の10歳前後に再度脳の神経細胞が一時的に増加して、それにより脳の神経回路がもう一度つくり変えられることが発見されたことをもとに、研究分担者の中垣は、発達心理学的に9歳前後を境として、子どもが現実性の世界と可能性の世界をどう受けとめるか、という「様相上」の変化があること、また発達段階をこの変化に応じて区分すれば、これまで疑問視されてきた「発達段階」の存在が明確に説明できること、などの新次元の発達段階説を心理学レベルで提示した。また、研究分担者の坂爪は、障害児のアセスメント(評価)を脳機能の方からも可能にする方法の権立を求めて、神経心理学及び臨床心理学に基づき、その評価法と指導法のマニュアルの作成を、その内容項目の確定を探る方向で実践的に試みている。さらに、分担研究者の三尾は、実際の授業場面で脳科学的なデータを用いながらどうのように指導するかについて、教師の研修プログラムの中で検討するという実験的な試みを、最新の没入型仮想現実空間を教育工学的に作る装置の導入により行い、実験デーダを集めた。以上のそれぞれの研究成果を受けて、安彦は、学校カリキュラムが小学校4年と5年の間に境をつけるべきものと仮定し、6-3制学校制度を4・2-3制に改革すべきとする主張や、自説「子どもの興味・要求の中心の移行による発達段階論(SINCT)」の妥当性を強化することができた。
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