研究概要 |
平成17年度は下記の研究を行った. 1評価方法の概要立案 1つの単元おけるパフォーマンス課題の開発である,北海道教育大学附属旭川小中学校の協力を得て現在,研究をすすめている. 2テキストの翻訳 現在,下記の図書を分担して翻訳をすすめている. Science Educator's Guide to Laboratory Assessment. Rodney Doran et al.,2002.NSTA press 本文献は2部に分かれる.第1部は評価についての理論,第2部は物理・化学・生物・地学,各領域ごとのパフォーマンス課題集である.教師用資料,生徒用配布資料,ルーブリックからできており,日本におけるパフォーマンス課題開発を支援するものになると考えている.来年度の完成をめざしている. 3海外事情の調査及び研究 アメリカ,ニューヨーク州で実施しているテストについて調査を行った.ニューヨーク州で行っているテストは,全ての公立小中高等学校の児童生徒を対象に実施している.内容は筆記試験とパフォーマンス試験の2つからなる. 第1回調査 ニューヨーク州政府教育局,カーティス高等学校 州教育局において,4人の専門官から,理科教育におけるテストについて,その開発方法,実施方法,それに対する教員からのフィードバックなどをどのように行うかを調査した.また,現地の公立高等学校を訪問し,実際の授業,理科授業を行う上での課題などについて,インタビューを行った. 第2回調査 ニューヨーク州立大学(バッファロー大学) ドラン博士へのインタビューを行った.州のテスト開発の基本的な考え方などを調査した. なお,この2回の調査に先立ち,訪日中のアメリカの理科教員13名(10州)へのインタビューの機会を得た.パフォーマンス課題の実施について,及び各州の学校での課題などについて調査を行った. その結果,パフォーマンス課題は,多様な子どもの学習状況を把握し,指導と評価の一体化を進める上で有効であることが改めて明らかになった. なお,この内容については来年度の学会で報告する予定である.
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