研究課題/領域番号 |
17340008
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
都築 暢夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10253048)
|
研究分担者 |
加藤 文元 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50294880)
木村 俊一 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10284150)
松田 茂樹 千葉大学, 理学部, 助教授 (90272301)
中島 幸喜 東京電機大学, 工学部, 助教授 (80287440)
志甫 淳 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (30292204)
|
キーワード | F-アイソクリスタル / 対数的増大度 / スロープ層 / 純性整理 / p進一意化 / クリスタリン・ホモトピー型 / クリスタリン・コホモロジー / リジッド・コホモロジー |
研究概要 |
正標数、または、p進体上の代数多様体をp進的な見地から捕らえる研究を進めた。研究代表者の都築は、 (1)p進微分方程式の一般点における解とFrobenius構造 (2)過収束アイソクリスタルに対する純性定理 に関する結果を得た。(1)Chiarellotto B.とともに、代数曲線上のF-アイソクリスタルにおいて、一般点における解からFrobenius構造の復元に関する研究を行った。解のTaylor係数の有界性とFrobeniusのスロープ層の退化が同値であることを示した。また、一般点の上にあるHensel化点における微分方程式の解の概念を導入して、スロープ層の退化の降下を証明した。 (2)今までの研究に引き続き、滑らかな正標数多様体Xから余次元2以上の閉部分多様体を除いたところの過収束アイソクリスタルがX全体に延びる問題に関して成果を得た。 加藤は、Cornelissen G.らと共に、p進一意化理論の研究を行い、有限群の弱分岐作用を持つ正標数代数曲線に関して結果を得た。さらに、藤原一宏氏とともにP進解析幾何の基礎付けに関する研究を行っている。木村は、相対的な代数多様体上の代数対応を導入し、アーベル多様体族の代数対応の特徴付けを行った。中島は、正標数多様体に対してクリスタリン・ホモトピー型を導入し、志甫との研究による重みの理論との整合性やドラム・ホモトピー理論との可換性を証明した。志甫は、多様体族に対する対数的クリスタル・コホモロジーとリジッド・コホモロジーの同型定理を、かなり一般的な状況で得た。これは、都築の得ていた類似の結果の異なる状況での同型定理である。田口は、代数体のGalois表現が種々の条件の下で有限性の研究を行った。また、Ono K.とともに保型形式の2進的な性質とその数論的関数への応用を行った。
|