研究課題/領域番号 |
17340009
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹田 雄一郎 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (30264584)
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研究分担者 |
田口 雄一郎 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (90231399)
佐藤 栄一 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (10112278)
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キーワード | 代数的K理論 / レギュレーター写像 / 代数サイクル / チャーン類 |
研究概要 |
今年度は、昨年度に引き続き代数サイクルを用いたレギュレーター写像の研究を行った。 Goncharovは、代数サイクル上の積分を用いて、高次チャウ群からDeligneコホモロジーへの写像を構成したが、それがレギュレーター写像に一致することは証明しなかった。代数サイクル上の積分を具体的に計算することによってレギュレーター写像を研究する、という本研究の目的のためには、あらかじめこの一致を証明しておくことは必要不可欠である。したがって筆者は、その一致を証明することを目標に研究した。昨年度はこの証明の枠組みを作ったが、本年度はその証明の詳細について研究した。具体的には、iterated doubleとよばれる既約でない代数多様体(球面の代数幾何における類似物)上のチャーン類写像の理論を、ホモトピー代数を用いて構成することを目指した。しかし、その構成の詳細を調べて、その結果を論文にまとめるまでには至らなかった。また、2009年2月に鹿児島大で行われた研究集会で、本研究の概要を発表した。 また、Goncharovの定義した写像がレギュレーター写像と一致することの別証明を見つけた。これはFeliu氏の学位論文の結果と筆者自身が上記の証明の詳細を研究している中で得られたある考察を組み合わせることによってなされる。このことを代表者は、本年度の初めに行ったBarcelona大学のBurgos教授との討論の中で確認した。現在、共著の論文を作成中である。
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