研究課題
今年度も引き続き、有限アーベル群を用いた組合せデザインの構成、自己双対符号の分類、有限体からできる強正則グラフとアソシエーションスキーム、有限環上の自己直交符号のマスフォーミュラについて研究した。有限アーベル群を用いた組合せデザイン、特にシュタイナーデザインの構成について、ようやく主定理の形が固まり、口頭発表を2件行った。長さ24と長さ28の3元自己双対符号の分類が完成し、論文が掲載受理された。同様の問題として長さ24の5元自己双対符号の最小ウェイトを決定した論文は、年度内にすでに出版された。有限体からできる強正則グラフとアソシエーションスキームについては、クラス15およびクラス5の新しい例の構成ができたため、オランダにおける国際会議において発表し、論文をプロシーディングスに投稿した。最後に、マスフォーミュラについては、自己双対の場合を含む自己直交符号について、素数の2乗の剰余環の場合完全な結果を得ることができ、この論文の査読が終了し掲載受理された。また、この結果については台湾訪問時に口頭発表を行った。さらに一般の素数べきの場合にも研究を進めており、特に長さ8の8元自己双対符号のマスフォーミュラが、計算機による計算結果と一致することを確認した。また、マスフォーミュラに関連して、レインズの方法に従ってリーチ格子のフレームを求める計算を始めている。この計算結果からはVOAに関して新たな知見が得られることになる。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
Designs, Codes and Cryptography 12
ページ: 125-127
Contributions to Discrete Mathematics 3
ページ: 31-36
Finite Fields and Their Applications 14
ページ: 177-187
http://www.math.is.tohoku.ac.jp/~munemasa/selfdualcodes.htm