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2006 年度 実績報告書

多期間価値尺度とファイナンス・アクチュアリー

研究課題

研究課題/領域番号 17340023
研究機関東京大学

研究代表者

楠岡 成雄  東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (00114463)

研究分担者 吉田 朋広  東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (90210707)
高橋 明彦  東京大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (50313226)
キーワードリスクの計量化 / リスク尺度 / 拡散過程 / 転換社債 / バリューアトリスク / 数値計算 / 法則普遍性 / 独立同分布
研究概要

今年度はまず多期間価値尺度に関する基礎的研究、特に法則不変な多期問リスク尺度の極限に関する研究、及び確率過程論で重要なブラウニアン・ボアソンフィルトレーションにおけるリスク尺度に関する極限定理の研究をまとめ、印刷公表した。後者の研究においては、特にブラウニアンフィルトレーションに関しては、極めて簡単なもののみが極限で現れることが示されている。
また、テーマから若干はずれるが、転換社債の価格について、転換価格が変動する場合、強制転換社債などを含む一般的な条件の下で、ゲーム論的な均衡価格の存在を示した。従来、転換社債の価格の研究においては株価を所与としていたが、この研究では株価の希薄化を考慮している点が全く新しい点である。また、リスク尺度の具体的な計算方法を目指して、拡散過程の期待値の数値計算法について、いわゆる楠岡近似についての研究を、ディリクレ境界条件を持つ場合の研究を含め、昨年に引き続き行った。特にディリクレ条件を持つ場合の研究は、与えられた条件を満たすよい確率変数が見つかっておらず、数値実験を行う段階にまでは至っていないが、平成19年度も引き続き研究を行っていく。
VAR(バリューアトリスク)などの実務的な計算方法に関連して、独立同分布な確率変数の和に関する新しい定理を発見した。この定理が実用上役に立つかはまだわからないが、2次モーメントを持つがテイルがファットであるような確率分布では、カンタイルなどの計算では中心極限定理ではとらえられない現象が起こりうることを示しており、実務での経験と合致する部分があり、平成19年度は、実務に近い数値に基づき、数値実験を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Homogeneous Law-Invariant Multiperiod Value Measures and their Limits2007

    • 著者名/発表者名
      Kusuoka, S.
    • 雑誌名

      J. Math. Sci. Univ. Tokyo 14巻2号(印刷中)

  • [雑誌論文] A Remark on Law Invariant Convex Risk Measures2007

    • 著者名/発表者名
      Kusuoka, S.
    • 雑誌名

      Advances in Mathematical Economics 10巻

      ページ: 91-100

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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