研究概要 |
本研究は、人工知能モデルの観点から不確実な情報を持つファジィ確率システムの数理構造に関する解析と動的最適決定を目的としている。本年度の主な研究は次の通りである。 1.システムにおける不確実性の評価基準や主観確率による期待値の研究を行う。 2.経済システムや金融システムにおける不確実性の解析を行う。 3.人工知能的数理モデルで、数理ファイナンスへの応用研究を行う。 本年度の研究成果は、国際学術雑誌International Journal of Uncertainty, Fuzziness and Knowledge-Based SystemsやAdvances Studies in Pure Math.やLNAI(Springer)などに掲載されている。また、研究代表者は岩本誠一教授(九州大)等との共同主催で第12回計画数学関係研究集会「数理的決定における解析と展開」(平成20年10月17日・18日、和歌山、発表件数18件、参加者24名)を開催した。さらに、研究代表者と分担者は、日本数学会、日本オペレーションズリサーチ学会において口頭発表を行った。その他に、国内外での国際会議WCCI2008(香港),IPMU2008(Malaga),ICIC2008(上海),MDAI2008(Sabadell),13th Intern. Conf. on Fibonacci Numbers and Their Appl.(Patras)等において口頭発表を行った。本年度は、専門分野の各研究者の協力を得て人工知能の観点から意思決定基準を研究し、ファイナンス分野などへの応用研究を中心に行った。本研究に参加した分担者は、本研究の実施計画に基づき、それぞれ一定の成果を納め研究論文や口頭発表を行っている。
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