研究課題/領域番号 |
17340104
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
十倉 好紀 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (30143382)
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研究分担者 |
小野瀬 佳文 東京大学, 大学院工学系研究科, 講師 (80436526)
井口 敏 東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (50431789)
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キーワード | 強相関エレクトロニクス / 誘電体物性 / 磁性 / 電気磁気効果 / 交差相関 |
研究概要 |
本研究では、磁性強誘電体における巨大電気磁気効果と巨大光学的電気磁気効果の開拓を行うことを主な目的としている。昨年までの巨大電気磁気効果の研究では、磁性強誘電体においてヘリカル磁気構造などで起こる反対称交換歪が、強誘電性の起源の有力な候補であることが明らかになった。今年度は、この考えを検証し、さらにそれを用いた物性の制御をいくつか行った。まず、対称交換歪と反対称交換歪がどのような磁気構造で実現されるか分類を行い、放射光回折実験を用いて(Tb, Dy)MnO_3やCoCr_2O_4においてその予測が成り立っていることを実証した。さらに、反対称交換歪が電場と結合することを利用して、TbMnO_3のヘリカル磁気構造におけるスピンの巻く向きを電場で制御できることを偏極中性子散乱を用いて示した。これは、純電気的作用による磁気構造の制御という観点で興味深い。物質探索の観点からは、CuFeO_3に不純物のAlをドープすることにより強いフラストレーションを解消し、反対称交換歪が期待できる非共線的磁気構造が誘起されると、強誘電性が生じることを見出した。一方、光学的電気磁気効果の研究においては、むしろ古くから知られている透明な強誘電体であるBaTiO_3に、通信波長帯で発光があることで知られるErをドープした試料において、光学的電気磁気効果の観測を試みた。その結果、30000eで0.5%の大きな光学的電気磁気効果を観測した。これは光アイソレータの応用が期待できる。
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